洲の崎沖や沖の瀬で釣るウィリー五目はいろんな魚が釣れて楽しい。何でもかんでも釣るのも楽しいが、この釣りの本当の楽しみは何でもかんでもの中から自分が釣りたい魚を選んで釣ることじゃないかと思う。2014年初大漁♪釣行でちょっとだけ釣り分けが上達した気がするのでメモ。
まずはウィリーシャクリの基本。竿先を下げて水平になるまでシャクる。そのとき竿の動く幅をシャクリたい幅に合わせる。コマセが出るようにグッと力を入れてシャクリ始め、シャクり終えた(=竿が水平になった)ときに竿先が跳ねないように、力を抜いてシャクリ終える。穂先が水平の位置にピタリと止まると気持ちがいい。コマセはほとんど撒かない。2014年初大漁♪釣行でも、最初に配られたアミコマセが半分以上残った。魚を寄せるためにコマセを撒かなきゃと考える人が多いようだが、縦10メートルくらいを上下させて探る釣りなので、いろんなタナでたくさんコマセを撒くと魚を散らしてしまうだけだと思う。
沖のウィリー五目のメインターゲットはオキメバル。シャクって止めた瞬間にクンッと穂先を引きこんでくれて素直だし、針数狙いの追い食いも狙えるので、基本はオキメバルを狙ってシャクることになる。パターンは50センチ刻みで静止時間2秒。いつも3秒って書いているが、止めた瞬間から1、2と数えてリールを巻きつつ竿を下ろしていく時間を考えると同じ位置に仕掛けは3秒止まっているはず。オキメバルの魚信は、シャクリ終えかけて穂先が戻るまで~2秒の静止中に出る。少し竿を立てて針掛かりを確定させ、その位置で少し待つと追い食いしてくることが多い。追い食いが発生したら竿を立てたまま50センチくらいリールを巻いてもう一度待ってみる。針数分の魚信があるか、5秒待っても魚信がなければ巻き上げる。
キントキは、オキメバルと同じ50センチ刻みのシャクリで狙う。静止時間はオキメバルより気持ち長めにとった方がいいように感じる。キントキの魚信はシャクリ終えたあとの静止中に出ることが多い。竿を水平に止めて1、2、3とゆっくり数えてから竿を下ろす。魚信ははっきり穂先を引きこんでくれる。竿は立てずに水平を保っていれば針掛かりする。追い食いは狙わない。2匹も付けば、ハリス切れのリスクが高まるので巻き上げる。オキメバルが竿をグングンと大きく引きこむのに対して、キントキはグングンに混じって竿先を小刻みに叩くような引きが混じる。掛けてから区別できる。
アカイサキとシキシマハナダイを狙って釣りたいなら25センチ~30センチ刻みでフワフワと4、5回コマセを振り出し、しばらく待つというパターンが有効だ。同じ船上にいる人を見ているとシャクった後の待ち時間が長い人ほど、アカイサキやシキシマハナダイを釣る傾向があるように感じる。ほかの魚が釣れずに何でもいいから釣りたいってときに(ウィリーよ、お前もか!!釣行で)このパターンを試してみたら、シキシマハナダイだけはいくらでも釣れた。キープする人はあまりいないと思うがサクラダイにもこのパターンが有効。
この釣りで自慢できることが1つだけある。船中でカイワリが上がっているのに自分はカイワリを手にできなかったという経験がない(船中ゼロのときは何度もあるけどw)。カイワリが釣れたと聞くと、ポイント移動するまで、とにかく30センチ刻みで制止時間ゼロ(竿を下げている間仕掛けは止まっているのでゼロではない)というルアーでいうところの××ジャークのように竿を動かし続ける。魚信は竿を動かしている最中にコッギュ~~ンと出る。口が膜状で柔らかいし抵抗が激しい魚なので、竿を45度に立てて、手巻きで巻いてくるようにしている。カイワリが船中で上がったという情報がないときはこのシャクリ方はしない。疲れるし、ほかの魚が食ってこない。
沖のウィリーでやっているいたずらがある。ビシが着底したら根掛かりを避けるために1.5メートル巻き上げて2秒だけ待つようにしている。狙っているのはアマダイやオニカサゴ、マハタ、ウッカリカサゴ、アヤメカサゴなど底に潜んでいる美味しそうな魚。下針のオキアミが海底ギリギリを漂っている時間を2秒だけ作る。コマセは振らないようにする。2秒だけのドキドキ大物チャレンジを楽しむ。何かの間違いで釣れることもあるってだけのことなんだけど、楽しいからアリだと思う。
底付近の2秒静止であ~あとなるのが、ヒメが餌に飛びついてきたとき。竿先を引きこむような大型のヒメなら巻き上げるしかないが、小型のヒメを底で掛けたら、実はマトウダイのチャンスタイムになる。そのままオキメバルパターンの50センチ刻みでシャクリ上げてくると、竿先がゴンッと持って行かれる。重いだけであまり引きが面白い魚ではないが、食べると美味しい。これまで釣ったことのあるマトウダイは全部、ヒメを餌にして釣った。ウィリー五目のちょっとした余録狙いにアリじゃないかなぁと考えている。
著者: へた釣り