上州屋(渋谷店)の師匠は色黒。松崎しげるとサッカーの北澤選手を足して2で割った風貌なので、心の中で「松澤師匠」とお慕いしているのである。釣り具選びの相談に乗ってくれたり、新しい釣りモノを紹介してくれたりと、いろいろ楽しいお話を聞かせてくれるのだが……松澤師匠いわく「夏の東京湾最強の釣りモノはマゴチ」であるらしい。
本当は……うみかぜ公園での爆釣報告を書くつもりだったのだが……見事にボウズ。大サバ、メバル、シコイワシ、シロギス、カレイにアオリイカが釣れていると聞いて、サビキ道具に投げ道具、ルアー竿という大荷物で釣り場に入ったのだが、何時間やっても魚の反応が全くない。アミコマセを大量投下してもやってくるのはクサフグのみという散々な釣行だった。そんな釣行記を書いても仕方がないので、餌を買いに行った上州屋で松澤師匠から聞いたマゴチのお話を。
マゴチというと、浜からルアーで狙うものと思っていたのであるが、ポイントを知っている釣り船で狙うと、「東京湾で最強のひき」が楽しめてかなり面白いらしい。同じフラットフィッシュでもヒラメと違って1日に魚信が一度か二度という釣りではなく、1日船で多い人で7~8匹は狙える、魚信はその倍以上あるというのであるから……冬のヒラメ釣りのあまりの魚信の少なさに挫折した身としては期待しちゃうのである。
船マゴチのシーズン初期はエビ餌で狙うのだが、もっと面白そうなのが、ハゼ釣りをして、釣ったハゼでマゴチを狙うというハゼマゴチ。伊豆の方にはまずイカを釣ってそのイカを餌にブリを狙うイカブリ船というのがあるが、マゴチは空振っても、天ぷらにすれば美味しいマハゼのおみやげが確保できるのがうれしい。じっくり食い込ませて(「ヒラメ40、コチ20」というのは聞いたことがある)、それでもすっぽ抜ける悔しさと、かかったときの強烈なヒキが病みつきになるらしい。
道具は専用竿もあるがメバル用の船竿を流用できるらしいので…デキハゼの季節がきたら挑戦してみようと決意した。
著者: へた釣り