「腕」がいいから釣れたなんてことは断じてない。船釣りを初めて15年目にもなるのに上手くなったと実感することよりも、「慣」れによる雑さが出てしまっていると感じることが多い。今年に限ればよく釣れた。「好」釣果のときくらいは景気のよい文字を選びたい。というわけで2024年は「昇」。
「昇」は2023年の漢字に選んだ「臥」と対をなす。貧果続きで不貞寝している雰囲気を伝えられる漢字としてこの字を選び、来年こそは!!!!と決意を固めた。今年は慮外の釣果に恵まれることが多く、昨年の不振を思うと、気分的には昇竜だったり、昇鯉(しょうりと読む)だったりするわけだ。たかが一個人の釣果に何を大袈裟なと言われそうだが、そんな恥かしいほどの気分の高揚があるからいい大人が釣りに夢中になれる。
あまり釣行を振り返ってしまうと年末に更新する予定のへた釣り十大ニュースで書くことがなくなるが、カイワリ釣行だけでも例年なら間違いなく十大ニュースに入っていたという釣行が5釣行くらいあった気がする。下田のキンメ釣りも爆釣したし、何度挑戦しても釣れなかった東伊豆でのアカムツ釣りでも釣果を得た。尺メバル狙いで始めたイワシメバルでもわずかに尺には届かなかったものの良型をゲットできたし、クロムツも40センチになかなか届かなかった自己最大を一気に46センチに伸ばした。そんな釣行を釣行記を見返すことなくいくつも思い出せるのだから、釣運が上昇していた一年だった。
著者: へた釣り