ほかの人よりメバルが釣れなかった理由をずっと考えている。思い当たったのが、へた釣りだけ立って釣っていたってこと。竿を動かしまくるのが好きなので、座って釣るという習慣がない。立って船べりに体を預けて釣っていたせいで、ほかの人より海中の錘が動いていたような気がする。
メバル釣りのポイントは、防波堤近くの潮の流れがあるところ。防波堤にあたる波のせいで、凪いでいる日でも沖の何もないポイントより船は揺れる。メバル釣りのコツの1つは、海中の錘をなるべく動かさずにメバルが餌に食いついてくるのを待つことなので、この船の揺れをいかに吸収するかが大事だったりする。へた釣りはアジやカワハギなどほかの釣りと同じように、船べりに体を預けて釣っていたのだが、これが間違いなのではないかと思い始めてきた。
3戦目でご一緒したほかの釣り人は座って釣っていた。自分だけ魚信に恵まれないときに何が違うのかと、観察していたのだが穂先の動きがへた釣りの竿に比べてあまり動いてないように見えた。最初は竿の調子と長さが違うせいだと思っていたのだが、食事をしようと体をひねって船べりから体を離すと、竿の動きが変わることに気付く。船べりに体を預けているときより竿先が上下せず、竿の曲がりで錘が動くのを吸収できているような……。
理屈を考えてみれば簡単なことである。船べりに体を預けると、船の揺れは竿先に直接伝わる。船べりから体を離すと、船を揺れを体が吸収しようと無意識にバランスを取るようで竿先の動きに揺れ伝わりにくくなる。座って釣っても上半身が船の揺れをいくらか吸収しているようで、船べりに体を付けるより竿の動きは少ない。ということはメバルの船釣りは、船べりに体を預けずに釣るのが正しいってことだろうか? YouTubeでメバル釣りの動画を見てみても座って釣っているか、立っていても船べりから体を離している。
問題は、立った状態で船の揺れを体で吸収するってことは、体は常時船の予想外の揺れに晒されているわけで、船酔い恐怖症のへた釣りの場合、メバルを釣るより先に、船酔いして釣りにならなくなる可能性もはらんでいるってこと。座って釣るのはなぜか嫌いなので、どうしようかなぁ~~~~。取りあえず、メバルの活性を見ながら船酔い覚悟で勝負するか、大事をとって船べりに体を預けるか決めることにしよう。
著者: へた釣り