カワハギは好奇心の強い魚だと言われる。水中にキラキラ光るものに興味を示して寄ってくる。このため集寄板やビーズ状の中錘が使う人がいる。へた釣りは魚信が取りにくくなる集寄を使うのを今年から止めた。代わりに集魚効果を期待し下錘を頻繁(気分転換ともいう)に変えるように。
カワハギが光るものに寄ってくるというのは釣り人が長年培ってきたノウハウなので、間違いない。でも大きくて水の抵抗の大きい集寄板や中錘を付けるとカワハギの魚信が小さいときにことごとく餌だけ取られるという経験を何度かした。魚信を察知するのに邪魔になる針より上の錘はタルマセたりハワセたりするときに海流に負けずに沈んでくれ
る重さがあれば十分というように考えるようになった。潮の流れが緩いときは0.8号、潮の流れが速いときは1.5号のワンタッチシンカーRを先糸のサルカン近くに打つだけにしている。竿を閃迅カワハギに変えたこともあった、これで取れる魚信(カワハギ以外も含む)は飛躍的に伸びたように感じる。
中錘に集魚効果を期待できなくなった分、下錘でカワハギを寄せたいと考える。へた釣りは釣り具店のカワハギコーナーに立ち寄るたびになぜか錘を数個ずつ手に取るようになっている。一番よく使うのは、錘に反射板が付いたタイプで小さな集寄板代わりになりそうなもの。水深が浅い場合は、赤やピンク、黒などの水中で反射板だけが目立ちそうな色の錘を使っている。カジ付きというタイプもときどき使う。
水深が深めで30メートル以深の場合は、錘を夜光や発光タイプに変えるようにしている。ルミコなどの発光体を付けてカワハギを狙う人もいるように、光が届きにくい深場では、カワハギは光に寄ってくるはずだと想像している。一応、反射板付き、目玉付きを持っているが反射する煌めきよりも錘全体が光るって方が大事だと思う。
一応、無垢の錘も持っていく。これは「集魚効果ばかり狙った錘が底にいっぱい並んでいるとカワハギがスレることがある」と聞いたことがあるからだ。使用頻度は高くはないが、混んでいる船で使うと確かに集魚錘を使うよりも有利という局面があるように感じる。セコい話だが、根掛かりが多くて高価な集魚錘を使うのがもったいないというときにも使う。
形状の差は聞き上げたときに竿先や手元に感じる重さに出る。六角錘だとスッと持ちあがり、丸型だと錘が底を切る直前に重く感じる。聞き上げで底を大きく切って誘いを入れたいときは六角錘を、ゼロテンション状態で魚信を取って魚信が出たら竿先を送りたいときは丸型錘の方が釣りやすいような気がする。でも……そんな繊細な作業、頭では分かっていても腕が付いていかないので、六角錘にするか、丸型錘にするかは気分次第ってことが多い。
著者: へた釣り