前回の釣行で、LTアジの誘い方は、イソメ餌のときは、小さく鋭く竿先をしゃくって制止させた瞬間に魚信がある。アカタンの場合は、上下にゆっくりと竿を1メートルくらい動かすと魚信が出やすいという仮説を立てたが、ネットで調べていると実にいろんな意見があって面白い。
中にはコマセを振ったら動かすなんて論外と力説している船宿もある。でも個人的な感想では、誘った方が明らかに釣れると思うのだが……。
底取りして、指示棚(2メートル前後のことが多い)の1メートル下でコマセを振り出して、指示棚まで巻き上げるというところまではだいたいどの人も同じ。ここからがいろんなパターンに分かれる。
◎竿先をゆっくり上下させる
どうやら固めの竿は使っている人はこのパターンを好む傾向がある? 1メートルくらい竿先をゆっくり上下させて、餌を動かしながら棚を広く探るという方法。アジの活性が高いときに有効な誘いのような気がするし、ダブル・トリプルが発生する可能性が高く、束釣りペースのときはこの誘いが最も有効だと思う。
◎小さく鋭く竿先を動かす
柔らかめの竿を使っている人の誘い方? 小さくビシを振ることによってコマセをポロリとこぼすパターン? アジがコマセに飽きない程度に少しずつ出していくという戦略だろうか。ウイリー釣りでエビが跳ねるような誘いが有効と聞いたことがあるが、それに似ている。ビシから遠い針にアジが釣れるときほど有効のような気がする。
◎竿先を50センチくらい下げる
指示棚でコマセを振り出してから竿先をゆっくりと下ろしていく。上下に誘っているときにも、竿を上げているときに魚信がでるときと、逆に下げているときに魚信が出るときがある。面白いのは上げているときか下げているときどちらかに魚信が集中する。50センチ竿を下げたときに魚信があったからといって棚を50センチ下げても魚信はないので、下げる誘いが有効というケースは明らかにある。
◎コマセを振ったら動かさない
LTでタックルが軽いんだから積極的に誘おうよと思うのだが、誘わないときの方が釣果がいいというパターンもなくはない。しかもアジのサイズがよいときほど置き竿の人の釣果がよいような気がする。置き竿にしないまでも動かさずにじっと待つ人に大き目のアジがかかる気がするのだが……気のせい? 30センチ級の大きなアジが中心のときは誘わないのが有効かもしれない。
アジの遊泳層でコマセの煙幕を作り、煙幕の中で付け餌を食わせるというのはコマセ釣りの基本。LTアジも基本通りにやるべきなのだが、アジの活性、潮の速さ(仕掛けの入り方)によって、食ったり食わなかったり。船釣りの場合、船の直下に魚がいないということはないはず(魚探で魚の群れを確認している)なので、結局はその日、その場所のアタリパターンを見つける必要がある。引きだしは多いに越したことはないってことか…。魚の活性と遊泳層、潮の強弱と有効な誘い方の相関を見つけようとしたのだが……なかなか一筋縄ではいかないところにLTアジの面白さがある?
著者: へた釣り