苦労して釣りあげた1尾だからというバイアスはあるかもしれないが、45センチの熟アマダイはどんな食べ方をしても身の甘さがしっかりと感じられて抜群に美味い。定番の酒蒸しと大好きな白味噌お雑煮風、そして潮汁改め頭の小鍋仕立て。酒蒸しとお雑煮風は今晩もおかわりする予定だ。
まずは定番の酒蒸し。アマダイの身は蒸すことで甘みが引き立ち、しっとりとした身の食感のよさを楽しむのにもいい。アマダイの旨味を昆布の風味がブーストしてくれる。この食べ方だとそのアマダイの美味しさが極めて分かりやすくなる。小ぶりの物で作るとアマダイの旨みは隠れてしまうが、旨みたっぷりの良型アマダイだと身の甘さをしっかり感じられる。熟アマダイは蒸すのが最高。
今回の釣行の目的だった白味噌お雑煮風も美味だった。昆布で取った出汁にお雑煮味噌をたっぷり入れて、汁にとろみがついた状態にする。塩焼きしたアマダイの身を2切れほど入れる。ふんわりと焼きあがったアマダイの身に甘みの強い白味噌のお汁が絡んで絶品。白味噌を絡める量によって塩焼き寄りになったり、西京焼き風になったりと食べ分けできるのも楽しい。アマダイは味噌漬けにしても美味いがこちらの方がお手軽。
もう1皿は頭で出汁を取って潮汁をと妻にお願いしたのだが、繊細な味付けをするのが面倒だったらしく、頭をど~んと真ん中に置いた小鍋仕立てに。美味しい魚は例外なく頭の部分、特に頬裏の身が美味いので頭を分解しながら食べる。出汁だけでいうとアマダイよりもチダイなどの方がしっかり旨みが出るかも。妻もそのことに気づいたようで昆布出汁がベースになっていた。
著者: へた釣り