食において視覚って大事だ。極彩色の魚は美味しいと気が微塵もしない。イラも釣った瞬間、う~んと悩んだ。キープした理由はクーラーを満タンにしたかったからという以外にない。ちゃんと胃袋に収めて成仏させてあげられるかな?と不安を抱えて持ち帰ったが、味噌漬けで絶品♪
毒魚や食べるとお腹を壊す可能性がある一部の魚を除くと、美味しくないとされている魚は、身が水っぽくて味があまりしないか、小骨が多くて食べられないかのどちらかだと思う。イラはまさに前者。身が水っぽくて淡白すぎる白身の魚であった。この手の魚は味噌漬けにしちゃえば、味噌の味に助けられて美味な魚に変わる。40センチ超えと良型で身に厚みもあったので、漬け地に漬けても表面には味噌の味がしっかり馴染み、中は魚本来の味と食感を残してくれる。身の感じはタラに似ている。夏は身に臭みがあるかもと言われていたが、全く気にならなかった。微妙に味わいが違う、アオゾイ、アカイサキ、イラが、へた釣り家三大味噌漬け魚になっちゃうかも。
タラに似るってことは鍋でもいけるんじゃ?と思い調べてみると、いい出汁が出ると書いてある。同属(ベラ科イラ属)のシロクラベラは沖縄三大高級魚の1つに数えられており、 マース煮(塩水煮)、魚汁(味噌汁)で食されることが多いらしい。今度釣ったら西表島の島道楽で作り方を教わったことがあるマース煮にしてみよう。
著者: へた釣り