ゴールデンウィークが近付くと、釣りをやってみようと思うんだけどという相談をよく受ける。下手だってわざわざブログのタイトルにしている人に聞くのは相談する相手を間違えてるとは思うが、釣りを楽しむ人が増えるのはうれしいので分かる範囲で答える。糸の結び方だって教えちゃうよ。
船釣りにせよ、投げ釣りにせよ、サビキ釣りにせよ、仕掛けは市販の物を使ってもらうことにすると、取りあえずサルカンに糸を結べれば釣りになる。ラインとラインを結ぶ方法や針の結び方はまぁおいおい覚えていくとして、リールから出た糸をガイドに通してその先にサルカンさえ結べれば、釣りはできる。釣りの入門書などを読むと、クリンチノットやユニノットが勧められているが、初めて糸を結ぶ人でも安定した強度を出せるのが次に紹介する2つの方法だと思う。不器用さでは人に負けない自信があるへた釣りだって結べるのだから、たいていの人はなんとかなるはず。
へた釣りがもっぱら愛用しているのが「海釣り仕掛け大全」で簡単結びという名で紹介されていた結び方。サルカンの輪の中にラインが2回通っているので安心感があるし、細いラインでも太いラインでも強度が安定している。他の結び方に比べて、説明するのも簡単。ってことは教えてもらう方は覚えやすい。この結び方さえ知っていれば、サルカンとラインの結束に関しては十分だと思う。格好よく呼びたいならジャンスィックスぺシャルノット。漁師結びと呼ばれることもある。
できた輪と元糸を束ねてラインの端を2回くぐらせる。ツバで濡らしてからゆっくり締めこんでいく。クリンチノットなどに比べラインが摩擦で弱りにくい結び方であるが、それでもゆっくりと。ラインの輪が2つとも同じペースで小さくなっていくように気をつける。
ラインが太い場合は端糸をペンチで思い切り引っ張っておく。これが意外と大事。細いラインなら2ミリくらい、太いラインなら端糸を5ミリくらい残して切る。
太いラインの場合は端糸の先端をライター(へた釣りの場合はタバコを押しつける)で炙って焼き玉を作っておく。今までここの結びがほどけたことはないので完璧のはず。
メバルの仕掛けを作るときなど1号以下の細いラインを使うときは、上で紹介した簡単結びよりもパロマーノット+エンドノットの方が安心感がある。サルカンの輪の中をラインが2回通っているのは同じだが、結べ目をエンドノットで補強できる。細いラインを簡単結びすると、結び目が小さくなりすぎてなんだか不安(←たぶん無用の不安だけどw)。パロマーノットにエンドノットを付け加えることで結び目が大きくなって強度が増したような気がする。
ラインの端を2つ折りにしてサルカンの輪の中に通す。ラインをケチらずに2つ折り部を長めにとっておいた方が作業がしやすい。
2つ折りしたラインを元のラインに1度くぐらせる。できる輪の大きさはある程度そろえておくときれいに仕上がる。
輪になった部分にサルカンを通す。あとはツバで濡らしてゆっくり締めこんでいくだけ。ゆっくりと慌てずに締めよう。
端糸をラインに3回くぐらせて結び目を補強(エンドノット)。結び目が大きくなって強度が増したような気がするし、これで結び目がほどけることはなくなるはず。
著者: へた釣り