10月30日の閃迅カワハギ4戦目で投入した新兵器「競技カワハギ」。「摩擦ゼロ感覚の刺さり!」は、アサリを装餌する時点ではっきりと体感できる。ほとんど抵抗なく針先がアサリの水管やベロにスッと入っていく。釣果に関しては、ワッペンサイズが針掛かりする頻度が増えたような…。
へた釣りのカワハギ針の使い分けは、3本針だとすると、1番下は丸せいご系、2番目、3番目はハゲ針を使うことが多い。1番下の針はほとんどの時間、底スレスレかハワセの状態になっていることを想定して吸い込み期待。上の2つは聞き上げのときに針掛かりすることを狙っている。針のサイズは5号が基本。中錘は0.8号を使う。糸ふけを作ったときにゆっくりたるんでいくのを期待している。潮が早いときだけ1.5号の中錘に変えることがある。
「競技カワハギ 速攻」はハゲ針ではあるが、フトコロが大きく開いているワイドフックタイプ。「競技カワハギ くわせ」は大きく分類すると丸せいご針になるんであろうが、スピード系といわれる丸せいごとハゲ針の中間タイプ。なので、針は下から競技カワハギ くわせ-競技カワハギ 速攻-競技カワハギ 速攻(いずれも5号)で釣ることにしてみた。「競技カワハギ くわせ」の袋には「吸い込みに特化!」と書いてあるのでたぶん配置は間違えてないと思う。でも、鬼攻カワハギの丸せいご系は「のませ」だったのが、競技カワハギでは「くわせ」になっている。「のませ」と「くわせ」、この名称の変更に込められたがまかつの意図を汲み取れるほど、へた釣りはスピード系の針のことを理解していない。
ナノ・スムース・コートという技術で「摩擦ゼロ感覚の刺さり!」という煽りが嘘ではないことはアサリの水管に針先を抜こうとした瞬間に分かる。スッと何の抵抗もなく、水管を貫き、ベロを通すときも指先に力を入れなくても針が通る。何度か魚(トラギス&ベラ含む)を掛けるとさすがに何の抵抗もなくというわけにはいかないが、「摩擦ゼロ」じゃなくなったら針を交換する合図だと考えればいいかもしれない。比較対象にダイワの「Saq Sas」採用の針を買ってみたが、人間の手ではどちらの方が抵抗が少ないなんてことを感じ取るのは難しい。Saq Sasの針も結構スッとアサリに刺さっていく。個人的にはナノ・スムース・コートの方が……と感じたのだが、ナノ・スムース・コートの方がいいはずという先入観があったので……。
閃迅カワハギ4戦目のめぼしい釣果は、真ん中の針=「競技カワハギ 速攻」に集中した。タルマセ後の聞き上げで魚信が出ることが多かったせいだと思う。競技カワハギの貫通性能の高さは、バラシの少なさで実感できる。へた釣りはこれまで同じがまかつの「鬼攻カワハギ 速攻」を使っていたのだが、魚信に対するアワセが決まる確率が目覚ましく上がり、巻き上げ中のバラシは驚くほどに減った。カワハギの活性が低い日だったので、少ないチャンスをものできる「競技カワハギ 速攻」の存在が頼もしかった。ワイドフックタイプなので、ワッペンサイズのカワハギが釣れるのも面白い。全長10センチ以下の正真正銘ワッペンサイズが針掛かりする。フトコロが大きく開いているおかげだと思われる。強度については、最大サイズが24.5センチだったので、35センチのウチワサイズに耐えるかどうかは確認できていない。
「競技カワハギ くわせ」は1番下の針として使ったため、トラギスをあきるほど釣ったが、カワハギは数匹しか掛けられなかったのでよく分からないというのが正直なところ。1番上の針に使ってみると、一度、それほど大きくない(15センチくらいの)カワハギに完全に針を飲まれていたことがあったので、底用というよりは、宙層用の吸い込み針ということなんだろうか? スピード針自体を使ったことがこれまでなかったのでどう使えばよいのか悩んでいる。宙層用の吸い込み針という仮定で、次回の釣行では、下から鬼攻カワハギ のませ-競技カワハギ 速攻-競技カワハギ くわせという針の並びを試してみようと考えている。
著者: へた釣り