ベイブリッジ周辺で釣れ盛っていた湾奥アジの脂のノリが尋常ではないという噂は聞いていたが、まさかこれほどとはとびっくりした。八景沖で釣ったアジがナイスプロポーションで一番美味しい25センチ級だったので期待はしていたが期待を遥かに超える美味さになんじゃこりゃぁああぁぁ!!
お刺身に造ってくれていた妻1号が「これは美味しいわよ~」と包丁を使いながら宣言した。お皿に盛られて目の前に運ばれてくると、お刺身の表面が脂で光っている感じで、よく見ると白いラード状の脂をまとっている。年に何度かは「今日のアジは別格かも」というアジに当たるが、この日のアジにこれまで別格だと思っていたアジがかすむ。別格中の別格だ。口に入れると脂の濃厚な甘みが口の中に広がり、嚥下しても口の中に余韻が長く残り続ける。脂のノリがよいアジのことをトロアジと呼ぶことがあるが、まさにマグロのトロを食べているのに似る。「なんじゃこりゃぁああぁぁ!!」と叫びながらおかわりまでして8匹分をたいらげた。
アジをお刺身で美味しく食べられるのは釣ってから2日間くらい。それ以降はどうしても身が柔らかくなってしまう。22匹いるのでお刺身で食べきれなかった分は干物にした。脂のノリが抜群のアジを美味しく食べる方法といえばなんといっても干物だと思う。焼くと身からジューシーな脂が溢れだし、その脂から発する煙でさらに美味しくなっていく。4匹だけアジの開きに加工した。近いうちにもう1回アジ釣りに行っちゃう気がする。
著者: へた釣り