妻は干物作りに凝っている。北海道で釣ったコマイの干物を作ろうとして腐らせてしまい異臭騒ぎを起こして以来、干物作りは風通しが悪いから無理と諦めていたのだが、ドンコ、ホッケで成功してから、隙あれば釣ってきた魚を全部(?)干物にしようと狙っている。B5ランクの金アジまでっ!!
B5ランク(20センチ~29センチ)の金アジは、脂の乗りが最高で、お刺身などで食べると、一番美味しいサイズ。普通に考えれば、干物にするサイズではないのだが……11月25日の釣行では、30センチ超えのA5ランクアジが6本も釣れたため、妻からしちゃえば、アジフライにするには大きすぎるし、刺身は大きいのがあるからそれで十分、干物にしちゃえ!となってしまったようだ。干物という調理法、普通は味が物足りない(脂の乗りが悪い、身が淡白すぎる)魚向きの調理法なのに……。
で、釣行から一夜明けての朝食。な…何、この肉厚なアジの干物はっ!! 妻いわく「へた釣り旅館の朝食でございます」。箸を付けるまえに、20センチ超えサイズのアジを干物にしてしまったのに驚いて、「ちょ…これ、一番美味しいサイズなのに……も、もったいなくない?」。「あら、文句あるってことは食べないの?」。慌てて箸を取って「いただきま~す」。頭の中では「一番美味しいサイズなのに…干物にするなんて……」と考えていたのだが……。
一口口に運ぶと、美味ぇぇぇぇええええ。もともと脂の乗りがいいアジを干物にして味を濃縮すると、美味い! 美味すぎる!! 肉厚なので表面パリッと内側はホクホク&ジューシーな身のままで、食感の変化もあって、今まで食ったことのあるアジの干物の中でも突出した美味さだった!!!!! へた釣りが味皇さまなら「うぅぅぅぅぅまぁぁぁいぃぃいいぞぉぉおおおおおおお」ビームを口から発射し、半径1キロくらいを焼け野原にできたかもってほどに美味かった!!
著者: へた釣り