アコウダイを3匹持ってドヤッ顔をキメている釣行記を読んだ北海道の師匠からお祝いの電話をもらう。北海道でもメヌケ釣りの船は出ているそうでなかなか釣れない魚なんだそうだ。アコウダイは北海道にもいるのかぁ~と調べてみると赤魚、メヌケ(目抜)とくくられる魚にはいろいろいるみたい。
東京湾のポイントでアコウダイを狙うと、アコウダイに混じってホウズキという非常に似た魚が混ざって釣れることがあり、区別せずにアコウダイの釣果として数えると勇者様に教わった。分けて考える必要がないってことは味もあまり変わらないと想像されるのだが、アコウダイが80センチくらいまで大きくなるのに対して、ホウズキは50センチくらいまでとやや小型種のようだ。見分け方は背鰭棘の数で行う。アコウダイは13本、ホウズキは12本だ。写真で背鰭棘を数えてみたが、3匹ともアコウダイでホウズキは混じっていなかった。
市場に流通するときも、これらの魚は赤魚、あるいはメヌケとまとめられることが多く、アコウダイという呼び名の認知度は低い。体色が赤い深海性の魚だから赤魚、水圧の変化で目が飛び出すからメヌケと呼ばれ、実にさまざまな魚を含む。アコウダイという名自体、アカウオが転じてアコウとなったようで、赤魚鯛という字があてられる。アコウダイという名前より先に赤魚という呼称があったということだ。アコウダイ、ホウズキにキチジ(キンキ)を加えた3種が赤魚、あるいはメヌケとまとめられる魚の代表みたいだ。これにサンコウメヌケ、オオサガ(コウジンメヌケ)、アラスカメヌケ、バラメヌケなども一くくりにされる。標準和名にメヌケを含む魚がいるので、赤魚同様、メヌケという呼び名の方が古くからあったことになる。
北海道の師匠が言っていたメヌケ船は日高沖がポイントのようで、サンコウメヌケ、キチジ、バラメヌケ、マダラが釣れるみたいだ。サンコウメヌケとアコウダイの見分け方は口の中の色が黒い(いわうるノドグロな)物がサンコウメヌケで口の中が黒くない物がアコウダイみたい。日高沖でのメヌケの釣果写真を数枚見つけたが、サンコウメヌケだった。ちなみに釧路沖で狙うアオゾイと呼ばれている魚の標準和名はクロメヌケだったりする。赤魚やメヌケと呼ばれる魚の分布域を見ていると北に寄る。東北~北海道がメヌケ釣りの本場なのかな?
著者: へた釣り