先達たちが積み上げてきた物を否定するわけではないが、釣りに必要なセンスがことごとく欠けているので、普通の釣り方では釣れない。なんとか釣れるようにと工夫すると教わってきたことと真逆な結論に至ることがある。メバルも仕掛けを動かさないに異議あり。少なくともへた釣りには嘘。
メバル釣りの基礎的な知識は、浦安・吉野屋の青山船長が出演している浦安のメバル釣りという動画で勉強した。20秒から30秒錘を底で寝かしたゼロテンション状態で待つ。前魚信があったら1分以上その状態をキープすると説明されていた。人差し指1本でヤジロベエのように竿を持って仕掛けを全く動かさないという神業まで披露されていた。この動画を参考にしてしばらくメバルを狙っていたのだが…釣れない。その後、羽田・かみやでお世話になった淳ちゃん船長にも同じようなことを教わったのだが……その頃にはすっかりグレてしまっており、先達の言うことなんて聞かない人になっていた。人の言うことを聞かないへた釣りのメバルの釣り方のキモは以下の2つ。
竿先の曲がりを一定に保つように船の上下に合わせて竿を送ったり上げたりを細心の注意を持って行う。このとき船べりに体を預けると竿先が大きく動いてしまうので、船上で仁王立ちして体全体で船の揺れを吸収するように頑張る。10秒以上錘を底に着けたままにしないことによって根掛かりの危険性も大幅に落とせる。実際には10秒をカウントしているわけではなく、船長の操船でエンジン音が聞こえたら(間隔は10秒以下だと思う)待つのを止めて錘を底から持ち上げる。
10秒仕掛けを動かさずに頑張っても魚信がなかったときは30センチだけ竿を持ち上げてもう一度ゆっくり落とし直す。底に錘をゴツンと着けてはいけない。ふわりと優しく落とす。この動作を10秒に一度行うことで海底の状態を把握できる。同じ場所にではなく違う場所に錘が落ちた(急に深くなったりした)らチャンスタイム。いつも以上に集中する。2、3回30センチ誘ってみて魚信がなかったり海底に変化を感じないなら大きく竿を頭上まで持ち上げて3秒静止。メバルに落ちてくるエサを見せるつもりでゆっくり底まで落としていく。魚信の多くは誘い上げ始めた瞬間か、落としている最中に出る。錘が着底した以外の違和感を竿先に感じたらそこで竿を静止して本魚信に発展しないか待ってみる。
メバリングでワームに飛びつく魚だし、夜のウキ釣りでは仕掛けを回収しようと巻き始めた(仕掛けが張って針が上に動いた)瞬間にオキアミに喰らいついてくるという経験を何度もしている。メバルは仕掛けを動かすと釣れないという性質の魚とは思えないのだが……。少なくとも仕掛けを動かしても釣れる魚だと思うし、それなりに釣れているとも思うのだが、どうなんだろう? 仕掛けを動かさない奥義を究めればもっと釣れるようになるのかなぁ?
著者: へた釣り