脂の乗りのよい魚は干物が外れないと信じている。アカムツ→カイワリダブルヘッダーで釣ったカゴカマスはお刺身で食べても美味しい魚だが、お刺身はカイワリが優先。腐らせるわけにはいかないので干物にして冷凍保存。身の質、脂の乗りから干物に適していると想像はしていたが…。
カゴカマスは身全体にほどよく上品な脂が乗った白身の魚で少し小骨があって食べにくいという難点はあるが柑橘類の絞り汁を1滴2滴垂らして食べると絶品の魚である。カゴカマスが釣れる中深場釣りの本命はクロムツだが、クロムツよりも美味しいかもと思っている。この日はほかにカイワリが14匹、イサキが6匹クーラーに入っている。カゴカマスのお刺身が美味しいとはいえ、カイワリには及ばない。宇佐美沖で釣れたカゴカマスは35センチくらいと小ぶりだったこともあり、干物にしてみることに。脂の乗った魚は干物にして外れることはないはず。
カゴカマスは頭裏の肉が特に美味しいので頭を付けたまま背開きにして一夜干しにする。一夜干しにしたのはカゴカマスの身の持つふんわりとした食感を残したかったから。これが想像していた以上に上手くいった。焼いている最中から脂が燃えて煙となり、猛烈に食欲をそそる香りを発する。せっかくの一夜干しなので焼きすぎないように注意。箸をつけると身の中にまだ脂が残っているのが分かる。乾いた表面は干物らしく香ばしい、きれいな白身はふんわりと、頭周辺の身厚な部分では脂の旨みまでしっかりと味わえる。干物にし焼いたことで身離れがよくなり小骨も気にならなくなった。干物最強魚ベスト3には確実に入る。東京湾サイズのアカカマスの干物よりは間違いなく旨かった!!
著者: へた釣り