「穴釣りってどうやってやるんですか?」という問い合わせに1000円の竿と糸付き両軸リールで十分と書いたが……釣り具の場合、上を見ればキリがないわけで、なんと穴釣り専用の「テトラハンターEX/匠海」という穴釣り専用の竿が1万2600円+送料で売られているのを発見!
全長110センチのグラスロッドで「魚の食い込み性能がベストで、かつ大物が掛っても必ず抜ける竿を!」をいうコンセプトで開発されたらしい。東北・秋田の穴釣り師と2年間のテストを繰り返して完成させたというのであるから、さぞ素晴らしいロッドだろうと想像される。移動時に針が暴れないようにフックキーパーがあったり、ガイドはすべてSIC(6点)だったり、テトラの上での竿の落下を避ける尻手止めリングがロッドエンドに付いていたりと至れり尽くせりな仕様。グリップにはEVAグリップタイプとコルクグリップサイズが用意されている。
穴釣りをしていて一番悔しいのは、針掛かりさせたカサゴに根に潜られて踏ん張られてしまうこと。これを避けるにはカワハギ竿のような極先調子で胴のしっかりした掛け合わせを狙える竿を使えばいいのだが……これではカサゴは釣れるが釣趣に欠ける。テトラハンターEX/匠海は「ライトなタックルで繊細な釣り味が欲しい」ということも開発コンセプトの1つになっているし、写真を見ると意外なほどに胴調子。これで根に潜られることなく50センチ超の大型だって抜き上げられるというのであるから気になる。
テトラハンターEX/匠海は現在、品切れ中だが、2012年初旬には再販の予定。「既存のルートでの部材の調達が困難になり、新規ルートでの調達に切り替え」たのが、品切れの理由という。1万5000円の穴釣り竿……贅沢には違いないが、「世界最強かもしれない穴釣り用竿を持っている」というネタへの投資だと考えれば面白いかもしれない。穴釣りをすることが多い年末年始の伊豆釣り合宿には間に合わないのが残念だ。
著者: へた釣り