大阪のええもん巡りは難波・さかなのじんべえへ。大阪東部中央卸売市場にある自社の魚屋から毎日直送される新鮮な魚が売りのお店。刺し盛りに赤ヤガラが入っていたりするなど、珍しい魚を食べさせてくれる。未知の魚に出会った。キテンハタだ。三重で揚がった「激レア」魚らしい。
関西ではハタ類はお刺身の定番魚の1つで、アコウと呼ばれるキジハタやアオナ(アオハタ)などがよく食べられる。関西のお刺身はプリプリとした食感が好まれる。ハタ類の身の弾力はお刺身で食べるのにちょうどよいようだ。弾力だけでなく白身魚の旨みもしかり味わえるのがハタ類だ。まずはおまかせで七種盛りを頼む。おまかせでは食べられなかった魚をあとで追加していくという方針。七種盛りには大トロ、ハマチ、タイ、〆サバ、寒グレ、赤ヤガラ、水タコが盛られていた。食べてみたかった魚の1つである赤ヤガラは刺し盛りで食べることができた。
これは食べずに帰れないと気になったのが「キテンハタ薄造り」。オススメ印の◎に加えて「激レア」と書かれている。三重で獲れた物とある。キテンハタという魚…調べてみると台湾以南の西大西洋の魚で、日本ではあまり獲れない魚であるらしい。海水温の上昇に伴って日本にも居着き始めているんだろうか? 全長が70センチを超えることもある中型のマハタ属の魚で黄色というか橙色の丸い斑紋が体表に散らばるのでキジハタに似る。お味の方は優等生な白身魚の食感と旨みを楽しめる。身のおいしさという点ではキジハタに譲るが薄造りでも十分すぎる食感の良さが勝る。レア魚な上にサイズよし味よし! 釣ってみたい魚が1つ増えた。
著者: へた釣り