クロムツには幹糸が見えていると多くの達人さんから教わった。胴付き仕掛けのような縦糸を嫌う魚がいるという話は聞いたことがあり、クロダイは幹糸のある仕掛けには食ってこないと言われたことがある。縦糸を嫌う魚、厭わない魚の差って何なんだろう? 目がいい魚は縦糸を嫌う?
クロムツには光がほとんど届かないと思われる水深200メートル以深の海中でも幹糸がしっかりと見ているそうだ。枝スよりも幹糸の方がより見えているらしい。言われてみればクロムツはギョロリと大きな目をしており確かに目が良さそうではある。釣魚の中で目がよいとされる魚の1つにメバルがいる。こちらも体に対して目が大きく細ハリスでないと見切られてしまうため活性によっては0.8号の枝スを使う。幹糸も1.5号くらい。
「縦糸 嫌う 魚」で検索をかけてみると、縦糸を嫌う魚の代表としてあがっていたのが「ムツ」と「ソイ」。ムツやクロムツはムツ科ムツ属なので縦糸が嫌いということになる。アカムツやシロムツと括られるワキヤハタなどはホタルジャコ科の魚。これもムツに含むのかな? 目が良さそうという特徴は共通している。ソイは分類上少し面倒だがメバル属の魚を指す。メバル属も体に対して目が大きな魚が多い。アコウダイもメバル属だ。
ムツにしてもメバルにしても幹糸(=胴付き仕掛け)を嫌うという習性がありそうなのに、どうしてわざわざ胴付き仕掛けで狙うんだろう? 両方とも縦に探ることで一荷を狙える魚なので数を釣るために胴付き仕掛けを使っているが、本当は吹き流しの仕掛けの方がよく釣れるってこと? 一度、2本針くらいの吹き流し仕掛けでクロムツをやって検証してみたいが、週末の混雑した船上では無理かな。
著者: へた釣り