臍の曲がったことを書くが、この1年くらいどうしてなんだろうと自分でも悩んでいたことの理由が、もしかしたらと思い当たった。昨年から始めた深場釣りで、何度でも行きたいという釣りと、行くのを逡巡してしまう釣りがある。その差は船長から仕掛けを入れろと命令されるかどうかかもw
団体行動とか、チームプレイとか、そういうものがもともとあまり得意ではない。人と同じことを同じようにするのが子供のころから大嫌いだった。幼稚園の劇のとき、その他大勢のネズミの役だった。一人ずつ順番に元気よくチューと鳴いて立ち上がるとき、一人そっぽを向いて心底嫌そうな声で鳴いてやった。見に来ていたお母さんたちには大層ウケたが、自分の親からはこっぴどく叱られた。小学生では組体操が嫌な思い出だ。先生の笛に合わせて、決められたポーズを取っておっさん、おばさんから拍手をもらう。心底気持ち悪い。体育祭は仮病を使って休んだ。思春期を迎えても、結婚しても、親になっても、中年になっても気儘な性分は変わらなかった。
深場の釣りで繰り返しやってみようとしているのは羽田・かみやのライト深場五目と宇佐美・治久丸のアカムツだ。この2つの共通点は、船長から仕掛けを入れるタイミングの指示がないこと。いつ仕掛けを下ろしてもOKなので、ほかの釣りと同じ感覚で楽しめる。一方、深場の勇者様に同行してもらって非常にいい釣りができたにも関わらず、再戦するのを逡巡してしまうのが金沢八景・一之瀬丸のアコウダイ。また、キンメダイにも何度かお誘いがあったのだが、これもなんだなんだと理由をつけて回避してしまっている。仕掛けを入れろって命令されてその通りにしないといけないってのが嫌なんだと思う。
著者: へた釣り