釣り人が釣魚を味わうとき、俺が釣った魚は美味いバイアスが絶対にある。さらには工夫を重ね狙って釣った魚は、なにかの間違いで釣れた魚よりも圧倒的に美味い。そういう点で、「宇佐美のカイワリは一味違う」気がするのだ。気のせいだよと一笑に付されそうだが、僕の舌はそう感じる。
釣ったカイワリはお刺身で3日で食べきることにしている。いくら美味しい魚でも、そんなに大量に同じ味のものを食べたら飽きるんじゃ?と言われるが、お刺身最強魚のカイワリに限って全く飽きずに大きなお皿に一種盛りでぺろりといけちゃうのである。シャクれど気配なく撃沈覚悟も突然入れパク!! カイワリ16匹では、お刺身サイズの25センチからやや小ぶりの20センチ以下の物までいろんなサイズが混じった。時期的なものか似たサイズでも脂の乗りに差があって、あっさり系から脂ノリノリラード系まで同じ魚のお刺身なのにいろんな味が楽しめた。一緒にいただいたのが文本酒造の「純米酒 四万十 薫KAORU CEL24」。グレープフルーツの様な爽やかな香りを生む酵母CEL24で四万十川育ちの香り米の十和錦(仁井田米)を醸した日本酒だ。軽やかな甘口で口中から鼻に抜ける華やかな香りを楽しめる面白いお酒だった。
著者: へた釣り