それほど大きな魚を狙わない釣りも人間も小物なへた釣りだが、ヒラメやマゴチ釣りが嫌いなわけではない。むしろ好きなのだが、ヒラメは何かのタイミングが悪くって、昨季は1回もやれず終いだった。伊豆での釣りでお世話になる宇佐美・治久丸でヒラメが始まった。良型が釣れてるっぽい。
伊豆でのヒラメ釣りはこれまで7戦して0~4匹。うち3戦でボウズをくらっているへたっぴぃ~なわけだが、宇佐美沖で釣れるヒラメはいずれも型がよく、ソゲ級は混じらないので肉厚ヒラメが1匹でも釣れてくれれば大満足だったりする。餌のイワシが逃げるせわしない穂先の動き、やがてグッと穂先が沈む。何度も何度もグッ、グッと穂先を大きく引き込み、水面に穂先が突き刺さったのを合図に竿を立てて針掛かりさせる。ドラグが滑る。重量感のある引きが楽しい。ときどき激しく暴れてリールが空転する。船長の構えたタモに無事収まるまでのドキドキ感がたまらない。釣り方はマゴチと似ているが、マゴチのドタバタという駄々っ子のような引きではなく、ヒラメの引きはパワフルでいてシャープ。水深もあるので大型魚と戦っている感はヒラメの方が上だ。
そんだけ熱くヒラメ釣りを語っているくせに、どうして昨季は行かなかったの? ヒラメは午前船の方が魚信の数が圧倒的に多いように感じるから。午後船でも釣れないわけではないのだろうが、複数枚のヒラメを釣っていい思いをした記憶は午前船に偏っている。早朝に東京を出て伊豆に向かい、午後船に乗ってトンボ帰りという弾丸プチ遠征では釣行しにくい。土曜日の午後船でカイワリかカワハギに乗って、翌日曜日の午前船でヒラメとなると、宿泊費がかかるし、出船スケジュールがそううまくマッチしてくれない。年末年始の伊豆合宿までオアズケかなぁ? それとも午前船の方がいいなんて贅沢いわずに弾丸プチ遠征しちゃうかなぁ?
著者: へた釣り