東京湾のLTアジは自分で釣った魚ってこんなに美味しいんだと気付かせてくれた釣り物。25センチ前後の脂の乗った金アジを食べると、海産物自慢の料理屋で饗されるアジですら、まぁ、こんなもんかなと特別美味しいと感じなくなる。「リアランサー ライトアジ 160」が猛烈に欲しいかも。
ライトタックルにカテゴライズされる竿の多くは、そのメインターゲットをLTアジに設定してあると思っていた。へた釣りの愛竿の1本である「ベイゲーム ライトM190」も「ライトウィリーやライトアジなど、ライトゲーム対応」と明記されており、LTアジ用にチューニングされている。何の不都合も感じていないのでベイゲーム ライト最高!!と思っていたのであるが……ライトゲーム全般をカバーするのではなく、「ライトアジ専用モデル」と言われると、一体どこがライトアジ専用なのかが気になり始める。
LTアジ釣りに求められる竿の特徴は、シャクリやすさ、口切れを減らすバラしにくさ、アジの引きを存分に楽しめる釣趣のよさの3点だと思う。シャクリやすさはスパイラルXを採用しねじれにくい160センチの短竿にすることによって達成されている。自重も78グラムと軽いので1日シャクっても疲れにくいはず。バラしにくさは穂先をタフテックソリッドにすることによって、感度を向上させるとともにアジの急な抵抗に穂先が追随しやすくなっている。釣趣は6:4調子の短竿なので悪いはずがない。
と、ここまでは欲しい物リストの上位にランクインしそうだったんだけど…あれ? 「LTアジ専用調子ながら汎用性の高い6:4調子設定によりLTイサキ・マルイカ・イチモチ・メバルにも対応します」って書いてある。ライトタックルの短竿版ってだけのことなのかな? 「ライトアジ専用モデル」ってところに反応したのに、他の釣りにも使えると書かれると、逆に分かりにくくなってしまった。LTイサキに使えるほどシャクリやすく、マルイカのモタレが感知できるほど感度がよくって、短竿ながらもメバルの強烈な引きを細ハリスでいなせるってことなんだろうけど……店頭に並んだら取りあえず触ってみてから初冬アジのシーズンに向けて買うかどうか決めよう。
著者: へた釣り