ナイフに憧れるようなお年頃でも性格でもないのだが釣り用のナイフで格好のよいのを見つけると、欲しいなぁと思うから不思議だ。切れ味がどうとか、機能性がどうとかがもちろん大事なのだが、持っていると格好く見えるかもという理由で「タフ&シャープナイフ」がメチャクチャ気になる。
魚を締めて持ち帰るのまで、へた釣りはあまり上手でない。脊髄を断ち切って即死させるのが魚を締めることだとは分かっているのだが、多くの場合は半殺しにして、失血死させることになる。唯一うまく締めれるのがサバ。これは頭をサバ折りにしちゃうので即死する。カワハギですらうまく即死させられないのであるから困ったものである。そして白身に少し血が滲んだカワハギの身は……ちょっと生臭いから損した気分になる。
今年船で釣った魚でもっと困ったのがクロダイとワラサ。両方とも半殺しにすると、激しく暴れて見ていて痛々しくさえある。ワラサなんてバケツの中で大暴れされ続けて、横の人から「何やってるんだ?」という目で見られてしまった。持って帰って刺身にすると案の定、血が十分に抜けておらず、身の一部が赤黒い状態になっていた。これまたちょっと損した気分になったのを覚えている。
ナイフは一応持って行っているのだが、小魚用で刃渡りも切れ味も足りないのかも(自分でうまく締めされないのを道具のせいだけにするのはどうかと思うが……)という疑念があった。使っているナイフは刃渡り6.5センチ、刃渡りがもう少し長ければ魚を即死させやすいかもと考えていた。ラインシステムの「タフ&シャープナイフ」の刃渡りは8.5センチ。取っ手の部分がスナップになっており、取りだすのが面倒でないのも、横着なへた釣り向き。デザインが凝りすぎてて握りにくくないかな?というのが唯一の不安点。2100円なので買っちゃう?
著者: へた釣り