昨年釣った2キロのキンメダイに比べれば…だいぶ味は落ちるんだろうなと過度な期待はしないようにしていたが、釣り方同様、1年前に食べたキンメダイの味はすっかり忘れていた。比較対象がなくなると、今回釣れた800グラムのキンメは十分旨い。上質の脂の甘みが口中にぱっと広がる。
キンメダイは血抜きはせずにすぐに氷を入れたクーラーにしまう。お刺身は食感がしっかりした活かった状態が好みなので、釣った翌日から食べ始める。皮目を炙ると皮が焦げ香りが立つ。しっかり炙る方が旨みが増す。わさびは下田からの帰りに連れて行ってもらったわさび園かどやの生わさびを鮫皮のおろしですりおろしたもの。皮を少し厚めに削ってあまり力を入れすぎないように意識してする。お醤油には溶かずに箸の先に少し付けてそのままお刺身を摘まんで口に運ぶ。キンメダイの上質の脂の甘みが口中にぱっと広がり、少し遅れてわさびの香りと爽やかな刺激。あれ? これでは文佳人 夏純吟の出番がない? 抱卵していたので卵は煮付けた。こちらは酒の肴にぴったり。
著者: へた釣り