釣り人の多くは自分が釣った魚こそが最高と信じている。へた釣りにとってはお刺身で食べるならカイワリが群を抜いている。カンパチよりもシマアジよりも美味しい。唯一対抗できるのが味のベクトルが全く違うイシダイくらいか。カイワリによって味が霞んでしまった魚の食べ方も紹介する。
カイワリは寝かす必要がなく、その日のうちに食べられるのがうれしい。脂の乗りが抜群で醤油にチョンとつけると表面にパッと脂が散る。プリプリとした食感を楽しみ、舌の上に身が乗った瞬間にアジよりも濃厚な甘みが口の中に広がる。お刺身以外にも塩焼きや煮物などいろんな食べ方があるそうだがお刺身以外で食べるのがもったいなくて一度もほかの料理法で食べたことがない。お刺身では食べきれないほどのカイワリを釣ってみたいものだ。。
味というのはそのとき食べられる物の中で相対的に決まるという側面がある。お刺身サイズのカイワリを7匹持ち帰ったため、GWのGは撃沈じゃない釣行で釣ったイサキとアジのお刺身が完全に霞んでしまった。こういうときにちょうどいい料理法がある。食事のときは一番美味しいカイワリ刺しを頂くとして、晩酌のあてにイサキやアジのゴマカルパッチョを作る。味が濃いので酒の肴としてちょうどよい。作り方は簡単。しゃぶしゃぶ用などの市販のゴマだれでぶつ切りした身を和え、大葉や生姜の甘酢漬けなどを刻んで混ぜるだけ。仕上げに刻み海苔を散らす。ゴマ漬け刺身の超簡易版で、オリーブオイルではなくゴマだれで作る和製カルパッチョのようなもの。痩せたアジだってこれなら上等なおつまみに変身してくれる。
著者: へた釣り