釣りに使う物は、釣り具メーカーが釣り用に設計したものを買ってしまいがちだが、竿やリール以外は、よく探せば思わぬ逸品に出会えることも。STREAM TRAILのトート「MARCHE-0 OD」は電車釣行用のバッグとしてまさに最高、最適、最強。一度使っただけで、買ってよかったと感動した。
まずはサイズ。ベスト型ライフジャケット、リール×2、仕掛け類、錘、竿立てなど釣行時の荷物は決して少なくはない。マゴチやシロギスなどは荷物が少なくて済むが、こまごまとした小物が必要なカワハギの荷物は多い。へた釣りの場合、カワハギの荷物に合わせてバッグのサイズを選ばなくてはならないわけで、以前使っていたへらバッグが44リットルだったので、43リットルのMARCHE-0はほぼ同じ容量。容量は変わらなくても、縦にライフジャケットを収納できるので、バッグの接地面積は小さくなり、持ち運びやすいし、船上でも邪魔にならない。電車の自動改札もへらバッグのときよりずっと通りやすかったぞ。
防水性と丈夫さは、釣りに使うならすごく大事。ターポリンというテント用の生地で作られているので、水は弾くし、ナイフで切りつけでもしない限り破れるという心配もなさそうだ。バッグの開閉部からの浸水だけが不安なわけだが、マジックテープで止めて、クルクルと巻きこんでしまうというスタイル。浸水する可能性がある開閉部を折りたたんでしまうと水が浸潤することはまずないことはモンベルの防水財布(O.D.Wallet)で経験済みなので、ちゃんと口を締めて折り返すことを忘れさえしなければ、船上で頭から飛沫を被るような状態でも、バッグの中に海水が入るということはない。チャックがないので塩ガミを心配しなくていいのもうれしい。
釣りの場合、塩水で濡れた物、コマセなどで汚れた物をバッグにそのまま入れざるを得ないことがある。MARCHE-0は内部もターポリンでできており、水道水をぶっかけて塩や汚れを落とすことができる。メンテナンスは非常に楽だ。強めのシャワーを当てればほとんどの汚れ(塩やアサリの汚れなど)はそれだけで落ちた。バッグの外側、内側を洗い流すだけでメンテナンスはほぼ完了する。内側にたまった水は栓を抜けば水が抜けるようになっている。最初から内部に濡れた物や汚れた物を入れることを前提に設計されている。コマセなどを持ち運ぶこともあるので、これは便利だ。
著者: へた釣り