月曜に釣ったアカムツは冷蔵庫にて熟成中。最低3日以上寝かせた方が美味しいそうだ。土曜に釣ったクロムツは熟成期間を終えて食卓へ。ここ数年あまり大きなクロムツが釣れてなかったので忘れていたが、35センチを超えでっぷり太ったクロムツ炙り刺しの蕩けっぷりがたまらんかった。
サクどりした状態で3日間寝かせたクロムツの半身を皮を付けたままそぎ切りにしておく。食べる直前にバーナーで皮側を炙る。皮から脂が滲みだしてきて、パチパチと音を立て始める。香ばしい匂いがし始めたら食べごろ。皮際の脂が溶けてはっきりと甘味が感じられるようになる。ワサビ醤油を少しだけ付けて食べる。少し火が通った皮際の身は口の中で蕩けて消える。生の部分の魚の身らしい食感との対比が面白い。この数年、何匹かはクロムツを釣ってはいたが35センチ級のお腹に脂をたっぷり蓄えでっぷりと肥えた良型は手にしていなかったので忘れていたが、深海の黒いダイヤと称されることもある魚である。滅茶苦茶美味い!!
25センチくらいの剣崎沖のレギュラーサイズはお刺身で食べると脂不足と感じられるので煮付けにして味を足して食べた。少し甘めにこってりとした味付けに。糖質制限をしっかりしていたころには砂糖の量の問題で食べられなかった味だ。魚の煮付けは素材の味を生かして薄味に…一理あるが、こってりが煮付けの王道だと思っている。
さらに小さい20センチ以下の3匹はどう食べたものかと悩んだが、かみやの上乗りりょうさんより「唐揚げがいいですよ」と教わる。外房で定置網に入った小型のクロムツを地元の人たちは唐揚げにして食べることが多いんだそうだ。塩コショウした身に小麦粉をまぶして揚げる。脂の乗りが足りない魚には油を足せばよいという定石通りそれない以上の味に。
著者: へた釣り