釣りの楽しみの1つは海中を妄想することだ。自分が行ったタックルの操作で仕掛けやエサはこうなっているはず。だからこのタイミングで食ってくるという妄想通りになった瞬間は至福。海中で実際に起きていることが妄想に近いかどうかを確かめてみたいのがクロムツ狙いのLT深場だ。
海中の映像が釣りの研究をするのに有用だと知ったのは「カワハギ地獄Bible」。カワハギはこんな動きをしてこんな風にエサを追っていたのかという驚きがたくさんあった。ただし、この映像から学んだのち試行錯誤して至ったのは閻魔大王様が説明してくれていた釣り方ではなく底からオモリを浮かせて誘いすぎずに良型だけに狙いを絞るという釣り方だった。DVDにはこういうことなのかもという妄想のきっかけになる魚の動きが映っていた。
今、海中で起きていることへの妄想が一番追い付いていないのが水深200~300メートルを攻めるLT深場釣り。狙っている魚の泳層はどうなっているのか? 捕食スイッチが入る瞬間のエサの動きは? 穂先がガコガコと動いたとき魚はどんな風にエサに食いついているのか? あそこまで竿先を揺らしておきながら針掛かりしない理由は? 妄想通りにはいかず、実際どうなってるの?ということがたくさんある。遠隔操作無人探査機という物が178万円で売られていた。でも…これライト点けないと撮影できないから意味ないか。
著者: へた釣り