魚と知恵比べをするのではなく人と競う釣りは好きじゃないがそれでも大会には出る。普通に釣っては絶対に適うべくもない達人さんがいる大会に向けて愚策を練るのが楽しく、しょうもないことをまたやってるよと笑ってもらえると嬉しい。今回はアマダイ大会に向けて特餌をあれこれと。
2017年の大会初めは羽田・かみやで2月12日に行われるアマダイプチ大会だ。40センチでは入賞に届かないが45センチ級を1匹でいいから釣り上げれば表彰台が見えてくるというマグレ歓迎一発大物勝負の大会。大きなアマダイを狙って釣るという方法は見つかってないので、数を釣って大きいのが混ざる確率を上げていくという方針で臨む。昨年はこの方針でうまくいった。今年も……なんとかなるといいなぁっと。
大会ともなれば船上は満席で、両隣2メートル離れた場所に釣り人がいる。45センチ級のアマダイが捕食活動を行う範囲が半径2メートル以下とは考えにくいので両隣の人よりもエサをアピールする必要がある。底を小突くのは砂煙を立てるというよりもなんか底でゴソゴソ動いている物があるよとアマダイに気付かせる(=聴覚を刺激する)効果があるような気がする。続いてウィリーシャクリの要領で船中のほかの誰よりも鋭く速くエサを動かし止める(=視覚を刺激する)。残るは嗅覚である。
三度目の初釣り成功だい釣行で、ホタルイカを使ってみたところ思っていたよりも集魚効果があるのでは?という手応えがあった。サイズを問わなければアマダイ3匹+ソコイトヨリ2匹なので半日の釣果としては悪くない。数を釣って大きいのが混ざる確率を上げたいという方針にもマッチする。ホタルイカを1匹丸々針に掛けると魚信が減ったが、ツボ抜きにし目と目の間にちょん掛けしたら魚信が増えた。イカゴロの臭いが効いている?
アマダイが臭覚への刺激で摂餌意欲が増すのならオキアミのアミノ酸強化を本気で考えてみてもいいかなぁと考え始めている。ただし、アサリとは違ってオキアミの内部までアミノ酸をちゃんと浸潤させられるかがちょっと自信がない。まぶして使うってだけになるかな? それともエビシャキと組み合わせてオキアミに浸潤させるなんて手はあり? 成功すればオキアミを使う釣り全部に使えるので方法を考えてみる。
アマダイ釣りの名手であるK重名人から「特餌、アオイソメで」と教わる。さらに深場の勇者様からも「(アマダイは)砂の中や上のエサを漁る場合がある」というヒントをもらう。となると、試してみたくなるのがカレイ釣りなどで組み合わせるイワイソメ+アオイソメ(通称、アオマム)。イワイソメの臭いで寄せてアオイソメの動きで食わせる。アマダイ以外の魚も相当寄せちゃいそうだけど、底に這っている餌が有利なときには猛烈に効きそうな気がする。
著者: へた釣り