内房勝山港・萬栄丸の半夜クロムツで釣れるクロムツは東京湾口で釣れるクロムツとが一味違うと聞かされていた。炙り刺しで極上のクロムツの更に上を行く一味違うクロムツ…頭の中でハードル上げすぎてしまった。一味違うクロムツを味わうには洲崎沖で40超を釣らないといけない?
萬栄丸半夜クロムツ初戦はサバ禍で失速も16匹でえっへんで釣れたクロムツは翌日から小さい物を煮付けにして食べ始めた。小さいといっても東京湾口のLT深場五目のレギュラーサイズである25センチはある。炙り刺しで美味い35センチ級を温存&熟成待ちする間のフライング的な味見のつもりだったが…ほっくり煮あがった身は十分に厚みがあり、美味い。家族にも好評であった。
3日間我慢していよいよ大好物の炙り刺しをいただく。皮を付けたままサクどりした半身をお刺身にひいてからバナーで皮目を炙る。中途半端に炙ると生臭くなるので、皮から茶色の脂がしみ出してパチパチと音を立て香ばしい香りが立つまで炙る。箸先に少しだけわさびを付けて醤油をほんの少し。ねっとりとした食感が楽しく、炙ることで分かりやすくなった脂の旨みが口の中に広がる。美味い! 撮影用にお上品に盛った半身はあっという間になくなりおかわりした。
30センチを超えるクロムツの炙り刺しは極上である。35センチを超えていれば超極上であるが……釣行前にさんざん言われていた一味違うほどの美味しさかというとそこまでは届かない。萬栄丸は凪の日は洲崎の沖のポイントまで行く。へた釣りの行った日は沖は風があったらしく勝山沖での釣りであった。その数日後に沖のポイントでの釣果写真がアップされたのだが…40センチ超えが何匹か混じっていた。一味違うクロムツの正体は40センチ超え? 沖のポイントまで行かないと味わえないのかも。
著者: へた釣り