マゴチ釣りで、うまく魚信を出せなかったとき、船長から「底何メートル切ってます?」。指示通り1メートル切っていたのでそう伝えると、「仕掛けは何メートルですか?」。「たぶん1メートル50センチ」。「じゃぁタナは合ってますね」。でも、魚信が出ないのは仕掛けの長さが狂ってる?と不安になる。
家で仕掛けを作るときは、定規を使って、正確に長さを測って作っているのだが、船の上で仕掛けを作るときは、1ヒロ、矢引き、酷いときにはだいたい1メートルという具合に結構いい加減になる。釣りの最中、ハリスを繋いで針を結ぶという作業、ウキフカセ釣りでやることが多いので、3ヒロより50センチくらい短くで4メートル、1ヒロ+矢引きよりも少し短くして2メートルという具合に、あまり厳密にという必要性を感じてなかった。これがマゴチ釣りでは、仕掛け長が10センチ狂うと…魚信が減るのかもと不安になってきた。自分の1ヒロ、矢引きを正確に測ってみることに。
1ヒロというのは両手をいっぱいに広げたときの長さのこと。1ヒロは1.5メートルと記憶していたので、自分の1ヒロも1.5メートルと認識していたのだが……ライフジャケットもちゃんと着込んで、両手を伸ばしてラインを引きだす。その長さを測ってみると、163センチあった。へた釣りはマゴチ釣りで片天秤を使っているので天秤のアームで10センチくらい(これは一応認識していたので1メートル10センチ底を切っていた)、さらに仕掛けが10センチ長かったので、もう10センチ…底から1メートルの指示なら1メートル20センチ底を切ってなければいけなかったってことか。矢引きというのは胸の中央から片手を伸ばした長さで、理屈上は1ヒロの半分ということになる。これも計測してみたら81センチ。確かに1ヒロのほぼ半分になったので、1ヒロ=163センチくらいというのは間違えてない。
枝スや釣った魚のだいたいの長さを測るのに使うのが手を目いっぱい開いた状態での親指と小指との距離。へた釣りの場合この長さがちょうど20センチ。中指がちょうど中間にくるので、10センチ刻みで長さを測るのに便利だった。あと、中指の付け根から先端までが10センチ。付け根から第一関節までが4センチ、第二関節までが7センチと覚えているので、長めの枝スを測るときは手を広げて、短めの枝スを作るときは中指で長さを測るようにしている。カワハギの枝スを止めるときなども結びコブを作る場所が中指にハリスを当てるだけでだいたい分かるので、中指での計測は意外と便利だったりする。
著者: へた釣り