世の中一般で「オールフリー」といえばアルコールゼロ、カロリーゼロ、糖質ゼロな飲み物だが、釣りで「オールフリー」といえば釣研の新しいウキ。難しいこと考えなくても勝手にコマセと仕掛けが同調していく全自動釣法用のウキ。全遊動釣法をもっと簡単にってコンセプトなら激しく気になる。
へた釣りのウキフカセ釣りは基本、半遊動仕掛け。ウキは水面を漂い、魚が針に掛かればウキが水面下に沈んでいくという多くの人が思い浮かべるウキ釣りのスタイルに近い。固定ではなく半遊動なのは、ウキを動かさずに少しだけ餌(針)を動かして誘うためという釣り方だ。最近やっている人をよく見る全遊動の釣りは、ウキ止めなしで潮の流れに仕掛けを乗せて海面から海底までゆっくり落としていく釣り。広くタナを探れて、仕掛けとコマセの同調時間が長いのが特徴。冬場に深いところでメジナが食ってくるときや水深のあるポイントでのクロダイ釣りに有利だとされている。
釣研が「オールフリー」で推奨する全自動釣法用は、ウキ止めなしで潮の流れに仕掛けを乗せてコマセと仕掛けを同調させて海面から海底までゆっくり落としていくという全遊動釣法のメリットを継承している。仕掛けをウキごと沈めながらとあるので、全遊動あるいは半遊動の沈め釣り専用ということだろうか? 中央部をやや膨らませ頭を鋭角にカットして独特の形状で潮受けゴムの働きをウキ自体が兼ねているということだと思う。ウキを交換するだけでお手軽に広いタナを探れるようになる。
へた釣りの場合、あまり深いポイントでウキフカセ釣りをしないので全遊動釣法は不要と考えていたが、冬の伊豆大島遠征などでメジナが底でしか食ってこないなんてときに全遊動の仕掛けを1つくらいは買っとけばよかったかなぁと考えることがなかったわけではない。ただ、全遊動釣法は糸に余計なテンションを加えずスルスルと沈ませるってのが難しそう(風あるしね)という理由で手を出せないでいた。全自動釣法なら、深場限定の局面の最後の武器に「オールフリー」をウキケースに忍び込ませておきやすい気がしている。
著者: へた釣り