洲崎沖や沖の瀬を攻める沖のウィリー五目は、ハマればウィリーにバンバン魚がアタックしてきて超楽しい釣りなのだが、当然毎回そんな高活性の日ばかりではない。ウィリーには反応してこずオキアミを付けた針でしか釣れないことがある。そんなとき試してみるのがウィリードーピングだ。
ウィリー五目はウィリー針で魚を釣らないと満足感が低い。低活性が予想されるときは船長から「ウィリー針にもオキアミを付けて」と指導が入ることがあるが無視する。無視して釣れればいいのだが、下針のオキアミにしか魚が食ってこないということがある。攻める水深は100メートル前後なので、単発での巻き上げはつらい。かといってオキアミをすべての針に付けてしまうと、シャクって誘って釣る釣りではなくなり、針数パーフェクトを達成したとしてもなんだか達成感が低い。では、どうするか? ウィリーをドーピングしちゃうのである。オキアミを装餌してお土産を確保に走るのはドーピングの効果がないと判断してから。
ウィリーを巻いた針をアミエビのルアーと見立てるなら、本物のアミエビと比べて足りないのは、臭いである。ウィリーを臭い汁にしばらく漬けておくと、それまでウィリーには魚が反応してくれていなかったのに、オキアミほどではないにせよ、ウィリーにも食ってくるという経験を何度もしている。これまで試したことがあるのは「いか原油」「自作集魚剤の素/甲殻類」「セントパウダー」。
ウィリードーピングは効くってことを気付かせてくれたのがいか原油だった。浅い小皿に少量取って、そこにウィリー針を漬けて使っていた。揺れる船上での作業である。手にいか原油が付くと泣きたくなるほどに手が臭くなる。人間の我慢できる臭さが自分のウンコまでだとすると、自分のウンコより明らかに臭い。その臭さに嫌気がさして最近封印中。
自分のウンコより臭くないドーピング剤を探してたどり着いたのが自作集魚剤の素/甲殻類。甲殻類の臭いなので、アミコマセと相性がよいのではと考えている。使い始めて日が浅いので、いか原油ほどの実績はないが、今日はウィリーでは無理かな?という局面を打破することに何度か成功している。手に付いても気にならないレベルの臭さなので揺れる日でも安心。
セントパウダーはエビの臭いのする粉だ。これをたっぷり振りかけると海中ではゲル状になり、ウィリーにまとわりついて長時間臭いを発してくれるのではと期待したが、80号のビシで水深100メートルを沈めると着底前にすっかりゲルははがれてしまっているらしくあまり効果は実感できなかった。ゲルがもっと強くからむ方法ないかな?
著者: へた釣り