ずっとやっていたことだけど、これでいいのか自信がなかったので書けないままだった。針を飲んでしまった魚のリリース方法。ペンチを口に入れて無理に外してエラを傷付けてしまうことを恐れてハリスを切ってリリースしている。針を海中に捨てることになるため書きづらかったけど……正解?
ささめ針からプレゼントしてもらった総合カタログに「マロ伊藤のお魚三四郎(さん知ろう)道場」というコラムが掲載されていた。北里大学水産学部卒でささめ針内のお魚博士という人らしい。そのコラムでも針を無理に外して傷を広げるよりもハリスを切ってリリースすることが勧められていた。ただし、すべての魚がというわけではないとの但し書き付き。例として揚げられていたイワナでは81日目で口に刺さった針の95%が、食道に刺さった針も34~50%は針が外れるとある。
ハリスを切ってリリースするようになったきっかけは針を外そうとしてペンチを口に突っ込むと見覚えのない針が。つまり、魚は針が口の中に留まった状態でも、何の不自由もなくかどうかは定かでないが、餌を食べ普通に生活できていると気付いたから。エラが傷つき出血するリスクを冒すよりも、針を口の中に留めたまま海にお帰り頂いた方が、生存率が高いと思った。この方法でよくリリースする魚が、針を飲ませて獲ることが多いメジナと飲ませる気はなくても小さな口で針ごと飲んでしまうことが多いベラ。両方とも口の奥に掛かった針を取ろうとすると出血してしまうことが多い。リリースしたつもりが海面に浮かんで罪悪感を感じることになる。
ハリスを切ってリリースするという方法、毒魚に対しても有効だ。魚にとってもその方が生命の危険が少ないだろうし、人間の方も針を外してあげようと頑張ったせいで手を刺されてズキズキ痛んでつらい目に遭うというリスクを減らせる。この方法でリリースすることが多いのがゴンズイ。夜釣りで釣れることが多いこの魚は、ハリスごと切って海に帰すのが基本だと思う。ほかにもミノカサゴやエイは船上に上げるとトラブルの元。ウミケムシも針を外すの不可能なので、ハリスを切ってさよならするようにしている。
著者: へた釣り