アメリカの作家、エドガー・W・ハウの遺した名言に「釣りをしている夫の姿を見たことのない女房は自分がどれほど辛抱強い男と結婚したか気がつかない」というのがある。どう解釈するべきか。「家ではものぐさで短気な夫だが、釣り好きなら本性はマメで辛抱強い男だ」ってこと?
11月23日はいい夫婦の日。コミニュケーションが苦手だといわれる日本人の「夫婦」が、お互いに感謝の気持ちをかたちにするきっかけを作ることを目的に決められた記念日らしい。12本のバラを愛の言葉とともに贈って…なんてことが勧められていたりするが、こっぱずかしくて無理。で、思い出したのが冒頭で紹介した言葉。来年の11月23日は夫婦釣り大会なんてものが企画されないものだろうか。自分がどれほど辛抱強い男と結婚したかを思い知らせてやる。
釣り関する名言をもう1つ。「釣り竿は一方に釣り針を、もう一方の端に馬鹿者をつけた棒である」。18世紀の英国文壇の超大御所、サミュエル・ジョンソンの言葉である。「腐敗した社会には、多くの法律がある」「結婚は多くの苦悩を生むが、独身は何の喜びも生まない」「愛国心は卑怯者の最後の隠れ家」など、数々の名言で有名な人だ。釣り竿にぶら下がった馬鹿者……言いえて妙である。ハマちゃんはバカ、三平にいたってはキチなので、馬鹿者は褒め言葉にしか聞こえない。
この2つの名言を足したのが実像か。
釣りをしている夫の姿を見た女房は、自分が辛抱強い馬鹿者と結婚したことを思い知り許すしかない ――へた釣り(へっぽこ釣り師・日本)
週末になると竿を抱えて夜明け前に姿をくらます夫だけど、愛想を尽かさないでねぇ~。
著者: へた釣り