土日は午前4時に起床して、釣りに行く準備万端整えて……でも、自宅待機。強風だから仕方がないと頭では分かっていても…一夜明けて、月曜日は超がつくほどのベタ凪。神様、そりゃないぜ! お仕事に向かう足取りは重い。ついでに二日酔いで頭も重いのだから困ったもんである。
へた釣りはさして信心深いというわけではないのだが、お守りを2つ持っている。1つは「大漁祈願、釣行安全」のお守りで富岡八幡宮に初詣に行く友人が毎年もらってきてくれる。大きな釣針の入ったなんだか大物運に恵まれそうなお守りだ。お守りを持つようになってから取りあえず海の上で大きな事故には遭ってないので、「大漁祈願」はともかく「釣行安全」には効果ありなんだと思う。
もう1つのお守りは自分で毎年取りに行く、「酒難除守」のお守り。年末年始に釣り合宿に行く伊豆の来宮神社での初詣のときに毎年新しいお守りをもらうようにしている。禁酒の神として古くから親しまれている上に、禁煙・禁賭博のご祈祷も受け付けているのがダメな人の味方の神様っぽくて大好きだ。「釣り」と「お酒」の神様、全く関係がないようだが、へた釣りの娯楽は「釣り」か「お酒」の二択だから関係大アリである。
へた釣りが以前していた仕事は時間が不規則で、仕事が終わると深夜ということが多かった。どうしても遊びは夜になる。いい大人が夜に遊ぶとなるとお酒がつきもの。しかもへた釣りはお酒に意地汚いので、とにかく飲めるだけ飲んでしまうという悪い癖があった。でもって、飲めるだけの量が「楽しく美味しく飲めるだけ」から「味なんて分からなくても胃袋に収まるだけ」になってしまうと、体にいいわけがない。久里浜式アルコール症スクリーニングテストという2点以上だと重篤問題飲酒群と診断されるテストで5.7点だったのだから、あまりいい飲酒行動をしていなかったのは明らかである。久里浜沖に釣りに行くと久里浜アルコール症センターが見える。そこで診断を受けたらへた釣りはアル中ということになっていたかも……。
釣りにハマったのは3年前。仕事も変わって生活は一変した。土日はちゃんと休めるようになったし、会社から家に毎日ちゃんと帰れるようになった。昔の飲み友達から「最近付き合い悪いけど、釣りってそんなに楽しいの?」と言われることがある。「楽しいよ」とだけ答えても納得してもらえないであろうから、「釣りすると深酒しなくなって心と体にいいんだよ」と答えることにしている。特に金曜日の夜。明日から休みだからと、空が白むまでアルコール漬けになり、なんとか家にたどり着いてベッドの上で気が付いたら土曜日の昼間なんてことはなくなった。土曜日は早起きして釣りの計画なので、朝まで飲むなんてあり得ない。仕事は終わればまっすぐ帰って明日の釣りの用意。10時前にはベッドに入る。
で、この週末。2日とも午前4時には起きて、釣り具を抱えて家を出る寸前に、ちょっと待った~~~。土曜日は「明日は風が弱まりそうだからきっと釣りに行けるはず」と大人しくできていたのだが、日曜日の釣り中止はストレス全開である。朝5時半に「どうやら今日も船は出ないようで……今週末の釣りはお休み」なんて記事を書いて愚痴愚痴モード。やることがないので西表島釣行の写真を整理して「西表島2011 へた釣り一家の島道楽・4days 幸せな写真集」を作って暇つぶしをしてみても、釣りに行けないストレスの発散にはならない。ならないどころか、むしろ釣りに行きたいよ~と駄々っ子モードに突入。釣りが無理ならと釣り具屋を冷やかしに行く。お金がないので100円~300円の小物を買い漁って時間を潰す。
早い話が釣りに行かないと、時間の潰し方を知らないのだ。この週末は本の買い置きがなかったし、テレビはもともとあまり見ない。家にはゲーム機が1台もない。結局日が落ちるまで我慢(本物のアル中にはなりたくないので日があるうちは飲まないことにしている)して、日没と同時にお酒を飲み始めて時間を潰すことに。早起きしたせいで10時前にはすっかり酔い潰れて子供の勉強の邪魔をしまくってから高イビキ。釣りの神様と禁酒の神様はちゃんとタッグを組んで、毎週末少なくとも1日は釣りに行かせてくれないと困るのである。富岡八幡宮と来宮神社の神様、よろしくお願い!
著者: へた釣り