指摘されるまではちょっと色黒なマハタと思い込んでいたマハタモドキ。市場でも混同して扱われているようで、味はあまりマハタと変わらない。マハタ以外にもモドキなんてちょっと不名誉な名を付けられた魚がいるのかな?と調べてみたら結構いた。ブリモドキ…ってブリに似ている?
ハタ類はよく似た姿の魚が多いためマハタ以外にもアカハタモドキ、ホウセキハタモドキがいた。体側に白色斑があるものがアカハタ、白色斑がなく背ビレの後ろの方が黒いのがアカハタモドキ。ホウセキハタとホウセキハタモドキはあまり似ていない。体全体に円斑がはっきり見えるのがホウセキハタ、ヒレの円斑だけがはっきり見えるのがホウセキハタモドキ。ホウセキハタはむしろオオモンハタとの見分けの方が難しそうで尾ビレの後縁が白いとオオモンハタで、白い縁がないとホウセキハタ。ハタ同様、似た姿の魚が多いカサゴやソイには不思議とモドキと名付けられた魚はいなかった。(ウッカリはいるけど)。
なぜモドキと名付けたと悩むモドキもいる。例えばブリモドキ。体に黒色の横帯がありどう見てもブリと見間違うとは思えない。体形も顔つきもブリに似ているとは思えないが、標準和名でブリモドキである。キンメモドキもキンメダイとは間違えようがない体長5センチくらいの小魚だ。ハタンポの仲間なので体形は確かにキンメダイに似ていなくもないが……かたや深海魚でかたや浅い岩礁域に群れている小魚…間違えようがない。このほか「モドキ」を含む魚は30種類以上いるそうだ。
著者: へた釣り