東京都で外出自粛が出されてから、不要不急の外出の1つと考えている釣行は自粛している。釣りに行けてない自分を嘆くブログを更新すると「こんな状況で釣りに行ってる人が多いのムカつきますよね」とメッセージをもらうが、自分が我慢しているから他人も我慢すべきとは考えない。
あくまで自粛である。個々が自分の物差しで判断すべき事柄なので、自分が我慢していることを他人がしているからといって非難するのは間違っている。絶対に避けるべき“三密”の空間は休業要請がされており利用できなくなっている。船宿に関しては屋形船は食事提供施設の1つとして20時(酒類の提供は19時)までの営業が要請されているが、釣り船は通常通りの営業で問題なしと判断されている。船宿ごとに新型コロナウイルス感染拡大予防への対策を講じて出船している。
へた釣りが釣行を自粛している理由は3つ。
●不要不急の外出を禁じている子供たちに示しがつかない
子供たちには不要不急の外出を許さず自分は毎週末釣りに行くでは、お花見大好き某首相夫人やおっぱぶ議員と同じである。それでよしとするほど倫理観が欠如していない。
●77歳になる母への感染リスクを可能な限り低くしたい
予定されていた近々の母との接触は特例的なオンライン診療によって回避されたが、高齢で重症化リスクが高い母へ、さらに母が利用しているディーサービス利用者へと感染が拡大してしまったらと考えると慎重であるに越したことはない。故意ではないとはいえ人殺しにはなりたくない。
●経済への影響を考えると感染拡大の早期終息を望む
「人と人との接触8割減」が早期収束の鍵だとすると、可能な限りこれに協力したい。飲食店などの小規模事業者は1カ月で収束の目途が(収束しなくてもあと何カ月くらいという目途さえ)立てばほとんどはなんとかもつ。見通しが立たないまま2カ月、3カ月とこの状況が続けば資金繰りに行き詰まる事業者が増えていく。
その上で、自分は我慢しているのに我慢していない人がいるのが許せないとは考えない。あくまで自粛である。律することができるのは自分とせいぜい家族までだ。考え方が違う他人を粛清したり、我こそが正義と信じて粛正してやろうと考えるのは新型コロナウイルス以上に危うい。自粛と決めた僕は他人をうらやむことなく釣りに行けない釣りライフの楽しみ方を探すよ。
著者: へた釣り