いつ始まっていつ終わるのか分からないのが水深10メートルくらいの激浅ポイントでのタチウオ釣り。底から海面までを探って仕掛けの回収中、天秤が空中にあるときにタチウオが食ってくることもあるというスリリングな釣りだ。掛かれば竿が折れるんじゃという強烈な引きが楽しめる。
浅場に入ってきたタチウオは活性が高いことが多く魚信を出すのは難しくない、コツコツとエサに齧りついてくる手応えは頻繁にあるが、針掛かりさせるのがとにかく難しい。基本は同じペースで誘い続けるだが、カワハギのようにシェイクするとよかったり、魚信があったらゆっくりとリールを巻くだけがよかったり、針掛かりに持ちこめる方法はその日によって違い、どれだけ早くパターンがつかめるかが勝負になる。これが面白い。うまくいかないとイライラする。ムキーーーーー!!と癇癪を起しそうになる。少し冷静になって周りの釣れている人がやっていることを観察する。釣り方が分かった気になる。でも、竿や天秤の調子が違う他人の真似はだいたい上手くいかない。上手くいかないから警戒心が強い浅場のタチウオとの勝負は面白い。ボウズをくらった人のすぐ横で30匹釣る人がいる。覚悟しておかないと心を病む釣りである。でも、面白いんだよなぁ~。
著者: へた釣り