小学6年生のとき、若狭に旅行をして食べたグジの酒蒸しがそれまでに食べたことのあるどの魚料理よりも美味くてびっくりした。どんな味だった?と言われても思い出せないが、旅館の夕飯の1品なのにオカワリできないかな?とさもしいこと考えたことを覚えている。週末はオカワリし放題♪
味覚の好みに合う魚と確かに美味しいんだけど合わない魚がある。アマダイという魚、子供のころの思い出のせいか、へた釣りにとっては味覚の好みに抜群に合う魚なのである。釣ったその日限定で、お刺身でも食べられる。ほんのりと身に感じる甘味が醤油につけると霞んでしまうので、塩を少しだけつけて食べるのがオススメだ。調理後、湯引きにしても美味しいよと教わったのだが、既に皮を引いてしまっていたので、湯引きを試してみるのは次回のお楽しみ。
お刺身でほのかな身の甘味を楽しんだら、次はアマダイの身の甘味を存分に引きだしてくれる酒蒸しでいただく。釣りたて鮮度抜群のアマダイなので、余計なことはしない。3枚におろして塩を軽くふり馴染ませる。昆布(へた釣り家の昆布は北海道の師匠から毎年送っていただく羅臼昆布♪)で巻いてお酒をかけて10分ほど蒸せば完成。蒸しすぎない方が身が硬くならずに美味しい。ポン酢は不要。そのまま食べれば、これ以上ないほどに幸せなお味だ。
アマダイでさらにもう1品。25センチ以下のアマダイが2匹いたので、こちらは干物にしてみた。アマダイを干物にしちゃうなんて贅沢すぎるかな?とも思ったが、これまた大正解。身の甘味が濃縮される感じになって、お刺身以上にアマダイの身の美味さが引き立っているような感じ。これまた醤油などはかけずに干物の塩味だけで食べるのが正解だと思う。もっとたくさん釣って、30センチくらいのを1匹丸々干物にしてみたいなぁ~という贅沢すぎる野望を抱いちゃうほどに美味♪
アマダイ料理を堪能したら〆の食事はキダイ飯。キダイを下処理して軽く焼いてから研いだお米に昆布を入れ、キダイを乗せられるだけ並べていく。酒、醤油で味付けし、土鍋で炊き上げる。蒸らし終えたら昆布とキダイを取り出して身をほぐして(小骨が残るので丁寧に)完成。これがまた想像以上に美味しくてビックリ。ほかにもムシガレイの干物、トラギスの天ぷらなんぞも食卓に並んで、幸せすぎる食卓なのであった♪
著者: へた釣り