中国といえば「一生幸福でいたかったら、釣りを覚えなさい」という諺を生んだ国だし、南宋時代の釣りの絵にリールが描かれていたりと古くから釣りの文化が根付く釣り先進国だ。とあるきっかけで探し始めた中華製の釣り具がアイデアいっぱい用途不明で大好き。でも、買う勇気はない。
夜メバルに行きたいと書くと「エビ型の夜光ソフトルアーに食ってくる」と教わる。買ってみるかと探してみると、全長は35ミリとちょうどよさそうなサイズの物が100個で780円で売られていた。説明を読むと…日本語が少々怪しい。怪しいというだけでなく杜撰。サイズは15ミリの物も混じっているみたい。メバルの仕掛け用にクロスビーズを探していると400個で910円。お徳用どころではない激安である。これまた説明が怪しい上に杜撰。幹糸と枝スの適合号数だけは書いてくれないと買っても使えない可能性があるので手を出せない。
これなら買ってもいいかなと割り切れる中華釣具がないかなと探してみるとハマった。、まずは「釣りフロートとボバーバルクコンビネーション塩水フックワイド10 mm」。台紙が写っている写真があり、それに書かれていた「鰱」「鱅」という魚が何なのか調べてみると、ハクレン、コクレンという大型淡水魚だった。なのに「魚は球の下で争い、一度に複数の魚を捕まえる効果が得られます」と書かれていた。ハクレン、コクレンの幼魚狙いの仕掛け?
中華ブラクリかな?と想像したのが「爆発フック」。中華的な思想では針数が多いのは正義であるらしく、下部にオモリが付いたプラスティックの筒から4本の針が出ている、上部には道糸に繋ぐアイがあるのでブラクリ的な使い方をするとしか想像できないが対象魚は「トリカブトやその他の大型魚」とある。トリカブトというと2時間のサスペンスドラマでよく使われる毒草しか知らなかったが、トリカブトの中国語での表記に魚を足した「乌头鱼」はボラのことみたい。ブラクリではなく…ボラの引っかけ釣り仕掛け???
ほかにも何を釣るのに使うんだ?というアイデアいっぱい用途不明な釣り具が見つかってなかなか面白い。中国の釣具店情報を調べてみると数十軒の釣具店が軒を並べる釣り具の商店街(問屋街?)のような場所があるそうで、そのほとんどのお店が「ひどい」と紹介されていたりもしたので、めっちゃ行ってみたくなっている。
著者: へた釣り