雑な釣技しか持ってないわりには不思議とそれなりに魚は持って帰ることが多いが、オニカサゴは例外。過去に15戦して11回がボウズ。ボウズ率73.3%。ここまで釣れてないのにそれでも行く理由……美味しいのだ。オニカサゴ鍋を1度食べると2年くらいはこの味を忘れられずに釣行できる。
オニカサゴ(標準和名:イズカサゴ)はカサゴ目の魚なので釣ったその日は身が硬いだけであまり美味しくない。胃袋を湯がいてポン酢をからめた物だけ食べて身が熟成するのを待つ。食べごろは3日目から。湯引きして刺身も美味しいが、へた釣り家では鍋が一番人気だ。中骨と頭を入れてじっくり煮込んで出汁を取る。頭が煮崩れるくらまで煮ると香りだけでご飯を食べられそうなほどによい出汁が取れる。たっぷりのお野菜(シメジ、エノキ、長ネギ、白菜)と豆腐を入れる。ブツ切りにした身をオニカサゴのお出汁で煮るのであるから不味いわけがない。煮てプリプリとなった身の弾力を楽しみ。ポン酢によって引き立てられる身のほのかな甘みを堪能する。糖質制限中で〆におじやが食べられないのが残念だが、家族がおじやを食べているとき、へた釣りは頭を解体してほっぺや顎の部分のトロトロなお肉をいただくのであった(実はここが一番美味しいw)。
著者: へた釣り