異性へのストーカー気質は持ち合わせてないが、釣り具に対しては超粘着ストーカー体質なのである。島風が大破沈没し、マゴチの長竿構想は夢と散ったはず。なのに、船から降りたら代わりの長竿を物色し始めている俺がいる。3メートル以上でマゴチが掛かっても折れない竿を探す。
どの竿がいいのかは実は分かっている。野毛屋が開発監修したアオリイカ用のロングロッドがマゴチにぴったりなのである。かみやの光圀ちゃまの愛用ロッドだ。3メートルの物を使っていると思うのだが、置き竿にして船中を漫遊。船長に「光圀ちゃま、引いてるよ」と言われてゆっくり帰ってきてもマゴチが違和感を感じずに餌をくわえたままというシーンを何度も見ている。「いい加減な釣り方!」と船長には揶揄されていたが、置き竿用と考えれば理想の調子のような気がする。「アオリスペシャル 300・350」という竿だと思う。350はいくらかなぁ~と調べてみたら……2万5000円くらい。でもどの通販サイトも売り切れ状態。野毛屋のサイトには「次回入荷予定は12月上旬」とある。当然、マゴチシーズンは終わってしまっている。
アオリイカ用の竿ならいいのかと思い探してみると、アオリイカ用として売られている竿のほとんどが2メートル以下どころか1.5メートル以下の短い物ばかり。船アオリイカのロングロッドとして代用されることが多いのが3メートルくらいで少し硬めのメバル竿であるという情報に行きつく。へた釣りはコチ・スズキ竿をメバルに流用している。アオリ竿をコチに流用している人がいる。メバル竿をアオリイカに流用している人がいるとすると、コチ・スズキ用、メバル用、アオリイカ用の竿の特性は似ていると考えていいんだろうか? 2万円以下で買える3メートル以上で硬めのメバル竿を探していくと、「夢人KansaiWorks 大阪湾アジメバル 360」に行きつく。泉南メバル・大阪湾サビキアジ用の竿らしいのだが、これで大丈夫かなぁ? アジ兼用と書いてあるので混乱する。サビキメバル用だとすると調子が違う可能性がある。
マゴチと釣り方が似ているからという理由でライトヒラメ竿も物色してみたのだが、こちらも2.5メートル以下の物が主流のようで長い竿はあまり見つからない。昔はシマノから「幻波マゴチ 330」というマゴチ用だし求めている長さにぴったりな竿も出ていたようなのだが、現在ではオークションや中古釣り具店でしか手に入らないみたいだ。中古品に手を出すとメンテナンスする自信がないので、この竿の存在は忘れることにしよう。
著者: へた釣り