渋谷桜丘町周辺の再開発の状況を見れば時間の問題、むしろよく持った方だと思うが、上州屋・渋谷店が10月31日をもって閉店する。移転ではなく閉店。代わりに行く店として船釣りなら神田駅前店が勧められていたが毎週行くには遠すぎる。渋谷東口店とSANSUI船釣り館を併用かな。
お散歩で渋谷をプラプラし、上州屋・渋谷店に寄ってきた。ちょっとした小物だけ買って会計を済ますと手渡されたのが「渋谷店閉店 ご愛顧感謝スペシャルクーポン」。猛烈な勢いで再開発が進んでいる桜丘町にあり、すぐ近くにある老舗の立ち飲み屋である富士屋本店ですらビル立ち退きで閉店を発表するという状況なので、上州屋・渋谷店がなくなるのは時間の問題と覚悟はしていた。決まってみると、釣りを始めた8年前から週一程度のペースで通った店である。寂しい。そして困った。
釣り具はネットで検索すれば欲しい物を、おそらく上州屋で売っているよりも安く買えるようになっている。それなら困らないかというとそうではない。お店には商品との偶発的な出会いがある。釣り具との偶発的な出会いが新しい釣り方を考える端緒となったり、未知の釣り物に挑戦するきっかけになったりする。偶発的な出会いの重要性を最初に感じたのは本でだった。Amazonなら送料無料で日本で出版されているありとあらゆる本が検索すれば見つかる。この検索というのがくせもので、欲しい物を効率よく探せはするが、偶発的な出会いを演出してはくれない。次第に読む本が絞られていく。そう気付いてから週一くらいで本屋に足を運ぶようになった。AIがオススメの本を紹介してくれたりはするが……本屋の陳列には敵わない。釣りをマンネリ化させないためにも上州屋・渋谷東口店とSANSUI船釣り館に交互に行くようにしよう。
著者: へた釣り