マゴチという魚は50センチを超える良型はすべてメス。釣り人が狙っているのは当然メスである。できれば60センチを超える熟女マゴチが希望なわけだが……2018年開幕戦の手応えは、大きいのいないんじゃ? エビに食いついてもなかなか針が口の中に入らないお子様サイズはたくさん。
マゴチは小型のうちはオスで大型になるとメスに性転換する雄性先熟だと勘違いしている釣り人が多いが実はこれは間違い。50センチを超える大型個体はすべてメスなのは事実だが、オスはメスほどには大きく育たないという雌雄差のためで、小型のマゴチにはオス、メスが混ざっている。昆虫のカマキリなどもメスは大きくオスは小さいのに似ている。抱卵するためにメスは大きく育つ必要があるが、オスは体を成長させるコストを抑える。もっと極端な例はチョウチンアンコウだ。魚として認識できる個体はすべてメス。オスはメスの体に寄生して繁殖以外に要するコストを限りなくゼロにしている。
2018年マゴチ開幕戦は良型不在という印象を受けた。後半、上げ潮が効いてくるとマゴチからの魚信は増えたが、どのタイミングでアワセればいいのか悩むサイズのマゴチからのコンタクトが多かったように思う。さすがにもういいだろうとアワセにいくと、口に入りきらないエビの尻尾の部分をくわえていただけでそのままスッポ抜けてしまうなんてことも。巻き上げ中に外れてしまうのも重量が足りず合わせると浮いてしまう小型のマゴチのことが多いような気がする。季節的に良型のメスがまだ浅場に来てないからか? 大きなマゴチは枯渇してしまったのか…しばらく釣果を見守りたい。
著者: へた釣り