躍起になったところで釣れるもんでもないので釣れないときは釣れないことを楽しむほかない。今年も始まった! 釣れない方の“、深場伝説”がっ!!! 昨季の後半に何か掴みかけているような気がしていたけど、全くの気のせいだった。魚信をほとんど出せずに剣崎沖で筋トレに励む。
風邪で2週間倒れていたので、1月20日以来だから3週間ぶりの釣行となる。本当はメバルに行きたかったが、羽田・かみやは本日メバル船は休船。もう1つの気になる釣り物だったLT深場五目に乗ることに。予約9人だったので、胴の間確定と思っていたが、桟橋に着いてみると、なぜか右舷が人気で左舷は大艫が埋まっているだけ。オマツリのリスクを軽減できる左舷の舳に釣り座を決める。その後、3人の釣り人がやってきて片舷5人ずつでの出船となった。剣崎沖まで約1時間半。
9時ちょうどに釣り開始。デカッw船長からの指示は「水深210メートルで底から5メートルくらいを探ってみて」だった。慌ててトラブルを起こすより落ちついて確実に仕掛けを入れることを心がけている。仕掛けは枝ス70センチの5本針仕掛けだ。「150メートルくらいにサバの反応。気をつけて」とのアナウンスがあるが、デンジャラスゾーンを無事通り抜ける。着底したら10メートル巻き上げて、枝ス長の70センチ刻みでストンと落として10秒待つを繰り返す。昨季うまくいった釣り方だ。周りはサバラッシュ中。へた釣りも背後の人のサバに巻き込まれた。100メートルくらいラインを海中に残した状態でのオマツリ。解くのに随分時間がかかる。やっと解けたと思い仕掛けを回収すると不思議なことが…。海中100メートルにあったはずのスナップが開いて仕掛けもオモリもない。ダイオウグソクムシ帽子のデビュー日なのに幸先が悪すぎる。
不幸は続く。ようやく魚信を出すことに成功した。クロムツだとばかり思っていたら海面まで暴れる。な~んだメダイかと雑に抜き上げようとしたら、空中で口が切れてぽっちゃ~ん。その後はちっとも魚信なしで完全に沈黙。あまりの魚信のなさに焦れて底べったりを攻めてみるとアジと小型のユメカサゴの一荷。ノドグロアジもノドグロカサゴもいらないので誘い下げながらタナを広めに探るという釣り方を続けることに。魚信がほとんどない。オモリが着底したときに小さな魚信はあるが、釣れるのは小さなユメカサゴだけ。ポイントを移動するたびにどんどん魚信が遠のいていくという心折れる展開に。
アジとやユメカサゴ、シロムツはリリースしていたので、12時半を回ってもバケツもクーラーも空っぽ。クーラーの写真を撮っていてあることに気付いた。氷買ってねぇ~~~~。端から釣る気がなかったってこと? もちろんそんなわけはなく、クロムツ3匹くらいならなんとかなると思っていたのだが……全くなんともならずに時間だけがすぎていく。深場の良型魚らしい、竿先をガコガコと揺らすような魚信はバラしたメダイで1回あっただけ。シロムツやユメカサゴのクンクンと穂先を引き込むような魚信しかない。デカッw船長から「あと1カ所だけやってみます」「あと5分で上がります」というアナウンス。クーラーを洗う必要がないまま沖上がりになりそうだったのだが……。
「はい、上がっていきます」という声とほぼ同時に、竿先がガコ。慌てずに待っているとガコガコと穂先が揺れる。ゆっくり竿を持ち上げて針掛かりを確定させる。魚信が出たタナは底1メートルくらいだったので、クロムツの可能性が高い(メダイは少しタナが高いことが多い)。引きもいいので良型のクロムツに違いないと大喜びしていたのだが……100メートルほど巻き上げても抵抗が弱まらない。これってもしかしてアカムツかもっ!! 「剣崎沖アカムツ2匹目で2018年の伝説始めます」なんて釣行記のタイトルが頭の中で……水面下に見えたのは黒銀色のメタリックボディ。メダイだった。今度は船長にタモ入れしてもらってなんとかボウズだけは回避。キープはメダイ1匹だけで、釣れない方の“深場伝説”が今年も始まる!!
著者: へた釣り