使った物をきちんと元の場所に戻す。それが出来ない多動性中年である。船上でよく行方不明になる物の1つがハサミ。小さなハサミだとすぐ見失うので最近は大きなキッチンハサミを使っている。それでも…ときどき見失う。カラビナとハサミが一体になった「カラビナシザース」欲しい。
釣りの上手な人を見ていると、例外なく動作に規則性があって無駄なことをしない。コマセ釣りなどではコマセを詰めたあと手を洗って拭うなんて動作まで一連の流れの中に組み込まれていて、手返しをしている姿が美しいなと感じることさえある。へた釣りはというととっちゃらかった性格なので無駄が多い。無駄の中で最たるものは、「ハサミ、どこ?」「ペンチ、どこ?」とあるはずの場所にない物を探している時間である。使った物は元あった場所に戻す。小学校で習った気がするが、それができずに半世紀生きてきた。ハサミは船べりのタナにあるべきなのだが……釣り座にあったり、床に落ちていたり、魚を入れるバケツから見つかったり。
なくならないように元の場所に戻すということができないのだから、なくなりにくい物を使うという方向で考えるしかない。見つけたら買うと決めている物の1つがカラビナシザース。カラビナ型収納式のハサミでPEラインに対応したドイツ製4116Kruppステンレスのハサミが採用されている。船上で結んだあとの糸の端を処理したり、オキアミの尾やイソメを切るのにちょうどいいサイズの刃だと思う。普段はロッドキーパーなどにカラビナでぶら下げておけば行方不明にならないような気がする。カラビナシザースの存在を知ってから釣り具店でずっと探しているのだが……ゴールデンミーンという会社の製品なので関東では売ってない?
著者: へた釣り