ウィリー五目やイサキ釣りなど、アミコマセを使う釣りをした後で電車で帰るというと、「大丈夫ですか?」と心配される。これから暑くなってくるとよく心配されるようになる。キッチンなどの除菌に使うアルコールタイプのウェットティッシュを持っていけば、大丈夫なのではないかと思っている。
コマセ…特にアミコマセは一粒でも残して電車に持ちこんでしまうと、釣りをしてきて臭覚が麻痺している人ならともかく、おしゃれしてこれから夜の街に繰り出そうとしている人からすると、異臭騒ぎである。かといって釣りの最中に釣り具をきれいに保つことばかり考えていては、釣りにならない。釣りの最中は汚れることを覚悟して、異臭を封じ込める勝負は沖上がり後、帰港するまでだと思っている。
便利なのがアルコールタイプのウェットティッシュだ。普通のウェットティッシュよりも消臭力が圧倒的に高い気がする。電車の中で剥きだしにして持ち帰ることになる竿を念入りに拭く。竿のグリップ部の凹部やガイドの裏に入りこんでいるアミコマセに注意する。次はリールを拭く。リールはバッグの中に入れるので異臭騒ぎの元にはなりにくいが、コマセの汚れやウロコが乾いてしまうとあとの掃除が面倒なので、船上できれいにしておく。続いて、服の袖口などコマセが付きそうな部分を拭う。最後に長靴とクーラー。クーラーは足元に置いてあるので知らないうちにコマセが付着していることがあるので注意が必要。ここまで、ウェットティッシュを4、5枚使えばかなりきれいになる。詰め替え用を買えば1枚3円くらい。
さらに、桟橋でもう一度、水道水でロッドやリールをメンテナンスを兼ねて洗い、石鹸を使って手をきれいに洗う。ホースがあれば、長靴やクーラーにもざっと水をかけ回しておく。衣類の臭いはそれでもまだ少し不安があるので天然ハッカ油で臭いを上書きする。釣り用の消臭スプレーやファブリーズ系などいろいろ試したが、ハッカ油が一番だった。ここまでやってそれでも臭いと言われたら……これ以上は手のうちようがないので、我慢してとお願いするしかない。
著者: へた釣り