何を今さらと言われそうだが、鱗を食べることに抵抗がありアマダイの最も美味しい食べ方の1つとされている松笠揚げを食べたことがなかった。逆立つように揚がった鱗のパリパリとした食感が面白く、身のほんわりとした食べ心地との対比が癖になりそう。アマダイは鱗まで超美味かった!
美味しい魚は皮まで美味しい。サケなどは典型的でパリッと焼いた皮は身より美味しいような気がする。オニカサゴなど皮際に脂が乗っている魚は皮まで食べないともったいない。ただし、このオニカサゴのせいで鱗嫌いになっていた。オニカサゴは鱗を付けたまま湯引きするのが一番美味しいと教わってやってみたのだが鱗が歯の間に挟まりまくって大変なことになった。以来、へた釣り家では鱗を付けたままの魚を料理するのは禁止となった。
では、どうして松笠揚げなんて物を作ってみる気になったのかというと、炙り刺し、酒蒸し、椀種、干物以外のアマダイの美味しい食べ方がないかなと探していたときに見つけた松笠揚げの写真があまりに美味しそうだったから。作り方はいたって簡単で、鱗も皮も付けたままの切り身を180度の油で素揚げするだけ。鱗のパリパリとした食感は糖質オフでスナック菓子を食べられないので、なんだかうれしい。身はほっくりと揚がりアマダイらしい甘みが感じられる。今回は40センチ級のアマダイで作ったが30センチ以下の小型アマダイでもこの調理法だと美味しく食べられそうな気がする。
著者: へた釣り