2016年のカワハギ釣り用小物に発生した気になる現象。ハリス止めの穴が大きくなった。このおかげで針をまっすぐ上を向いた状態で止めやすくなったそうだ。不器用で20度くらいまでの傾きなら目をつぶっているへた釣りとしては大層気になる。シマノので試してみたところ……確かに!!
結論から書くと、確かにまっすぐ上を向いた状態で止まる確率が上がったような気がする。といっても揺れない状況で、汚れていない手での実験なので絶対にかと言われると、絶対にとは言い難いのだが…それでも針の固定に失敗して著しく曲がった状態で針が固定されてしまうことはなくなった。ハリスを通す穴が広く、ハリスがハリス止めに触れていない状態で針の角度を整えられ、そのままハリスが止まる方向に滑らせるとほとんど抵抗なくハリスが固定できる。実験に使ったのはシマノの「Stephano 幹糸仕掛け アピール」という物。台紙に「ハリス装着がとにかく簡単!」と書いてあったので買ってみた。そのアオリ文句に偽りはなさそうに思う。
ダイワから発売される「快適カワハギ幹糸仕掛けⅡ」にも快適ウエイトフックビーズという新しいハリス止めが採用されており、「穴に入れやすく、ぴたっとハリスが簡単に上向きへセットできる『デカ穴・テーパーハリス止め』」であるらしい。こちらははっきりと「上向きへセット」と謳ってあるし、写真でハリス止め部の形状を確認すると、シマノの物によく似ているので、こちらも期待してよさそう。ダイワの場合、ビーズ単体でも発売されるはず。自作の仕掛け用でも主力のハリス止めになるような気がする。
生物学の珍説に百匹目の猿現象というのがあった。猿の社会では一定数以上の支持を得た流行は空間を超えて同時多発的(ユングのシンクロニシティ的)に起こるという説で、その後この説は否定されたが、シマノとダイワが同じようなハリス止めをほぼ同時にアナウンスしたのが面白い。不思議でもなんでもなく、ハリス止めを製造している業者がこんなのどうですか?と売り込んだってのが現実かな? 百匹目の猿現象が起こることを期待したいのが、競技カワハギシリーズのロング(10センチ)ハリス版なんだけど今のところがまかつからのアナウンスはない。
著者: へた釣り